ラノベ出版社が東証グロースに新規上場 初日終値は公募価格から18%下回る オーバーラップHD

ライトノベル出版などを手掛ける株式会社オーバーラップホールディングスが4日、東証グロース市場へ新規上場した。初日の初値はIPOの公募価格1650円から7.1%下回る1533円に始まり、この日は同18.4%下回る1345円で取引を終えた。
同社はライトノベルやコミックスなどの出版事業を中心に、作品のアニメ化やゲーム化するメディアミックス展開、さらに海外への作品ライセンス展開を手がけるエンターテインメント企業。「オーバーラップ文庫」「オーバーラップノベルス」「コミックガルド」をはじめ、複数の出版レーベルを有しており、代表作に「ありふれた職業で世界最強」「とんでもスキルで異世界放浪メシ」などがある。
株主構成によると、小学館やポケモンなどがIPO以降も筆頭株主となっている。
同社は上場にあわせ、2025年8月期の連結業績予想を発表。売上収益は86億100万円(前期比4.6%増)、営業利益は30億5100万円(同166.8%増)、当期利益は20億6000万円(同79.6%増)を見込んでいる。
また、直近の2025年8月期第3四半期決算によると、売上収益は60億5500万円(通期予想に対する進捗率70.4%)となった。同期間中には、同社グループが原作を保有するアニメ作品である「完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる」「俺は星間国家の悪徳領主!」などの6作品が放映開始となるなど、保有IPをもとにしたメディアミックス展開への取り組みを進めており、業績進捗の達成を目指す。