「FGO」長寿運営を支えるのはユーザーの“圧倒的な課金力” 10周年でも収益ランキング2位


「FGO」長寿運営を支えるのはユーザーの“圧倒的な課金力” 10周年でも収益ランキング2位

7月でリリース10周年を迎えた『Fate/Grand Order』。調査分析会社が公表したデータからは、モバイルゲームとして比較的長期間運営されている本作のロングヒットの要因が示されている。

10周年にあわせてSensor Towerが取りまとめたデータによると、リリースから8月15日までの日本における累計ダウンロード数は1,200万以上、収益は60億ドル以上(11月18日レート換算約9300億円)を記録した。

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過去3年間のモバイルゲーム収益上位

日本における過去3年間のモバイルゲーム収益では、トップのMIXIの「モンスターストライク」に次ぐ2位となった。上位4位はすべて日本発のタイトルで占められており、「モンスターストライク」「パズル&ドラゴンズ」「プロ野球スピリッツA」と他作品も含めてすべて10周年を迎えるロングヒットを記録している。

そのうち、FGOに見られる特徴として「ダウンロードあたりの平均収益(RPD)」の高さがあるという。同社データによれば、上記4作品のなかで「Fate/Grand Order」のRPDは他の3タイトルの2倍以上という圧倒的な数値を記録している。

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この動向について、分析では「同作のシナリオやゲーム性の高さに加えて、10年にわたってプレイヤーを魅了し続けるライブオペレーション運営が大きな役割を果たしている」と推察している。

また、同作はユーザーの流入元も得意的だといい、ダウンロードシェアでは「オーガニック(アプリストア検索など直接)」が30%以上、「ウェブブラウザー」が20%以上となり、この両者で半数以上を占めた。

通常、モバイルゲームは有料広告からの流入が大きくなりがちだが、同作の場合は20%以下だといい、「自発的にインストールしてくれた」ユーザーが多数を占めることが推察されている。

同作は10周年に合わせて、今年8月2日にオフラインイベント「Fate/Grand Order Fes. 2025 ~10th Anniversary~」を開催。大勢のファンが詰めかけるなど、ファン層の厚さが顕著となっていた。

著者 経済/社会担当
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10周年を迎えたFGOはロングヒットタイトルの中でも2倍のRPD、広告経由のDLは少なく、25~34歳のユーザーが45%