世界最大級コスプレイベント、27年から秋開催に変更…理由に「暑すぎる」など 今年は24.7万人動員

世界最大級のコスプレイベント「世界コスプレサミット2025」が8月1日から3日まで愛知県名古屋市内で開催され、総動員数約24万7200人を記録して閉幕した。主催する世界コスプレサミット実行委員会が5日発表した。
あわせて、同委員会は今後の運営方針を公表し、2027年から開催時期を従来の8月から11月に変更すると発表した。背景には近年の猛暑や気象条件への対応、国際参加者の受け入れ強化、観光客の来訪動向を考慮した判断と説明した。特にコスプレイベントは暑さ対策が大きな課題となっており、より過ごしやすい時期への変更が図られた。
なお、来年2026年は従来通り8月に開催される予定で、代表選考はすでに進行中としている。
今年で23回目を迎えた同イベントは、オアシス21をメイン会場に、Hisaya-odori Parkや愛知芸術文化センターなどで開催された。過去最多の41か国・地域の代表が参加し、3日には大須商店街で約1000人が参加するコスプレパレードも実施された。
最終日に愛知芸術文化センターで行われた「ワールドコスプレチャンピオンシップ2025」では、アメリカ代表のウィーニードディスガィシーが『ファイアーエムブレム エンゲージ』のキャラクターで優勝を果たした。優勝チームは「衣装も練習も本当に頑張ってきた。夢が叶ってとても嬉しい」「この場に立てたことに感謝している。コスプレは素晴らしい文化」と話した。
また、今回のイベントでは歌舞伎界から八代目尾上菊五郎氏と六代目尾上菊之助氏の親子が特別審査員として参加し、注目を集めた。尾上菊五郎氏は「コスプレと歌舞伎にはどのような共通点があるかを考えてみましたが、それは”愛”だと思います」と述べ、「約400年前、歌舞伎者と呼ばれた人々は、奇抜でいきな姿をして、世の中を斜めに見るのではなく、自らの内面から湧き上がるインスピレーションと創意工夫によって、”自分を愛する心”を表現していました。これはまさに、自分自身の想いを形にするコスプレと共通する精神です」と語った。