コーエーテクモ、4-6月期は純利益55%減 資産運用で“反動減”響くも業績予想は上回る進捗


コーエーテクモ、4-6月期は純利益55%減 資産運用で“反動減”響くも業績予想は上回る進捗

コーエーテクモホールディングスは28日、2026年3月期第1四半期決算(4-6月期)を発表し、売上高は148億円(前年同四半期比15.9%減)、営業利益は35億7400万円(同37.5%減)、四半期純利益は60億72百万円(同55.5%減)となり、すべての利益項目で前年同期を下回った。

新作タイトルが下期集中、予想進捗は到達済み

2025年度は前提として売上が下期集中する見込みであることから、今回の減収は見込まれた形となっていた。そのため、業績予想において「営業利益は社内計画を上回る推移」と説明した。

また、営業利益と純利益で差が開いているのは、営業外収支の「反動減」があると説明。損益計算書によると営業外収益合計が60億7200万円となっており、前年同期比で半減している。

同社は営業外で投資運用を行っており、本業をも上回る好成績を記録する“凄腕”で知られる。昨年度は「金融市場を注視しながら機動的な運用を行った」として、約178億円の黒字になり最終利益を大きく押し上げたが、第1四半期で反動減が響いた。

0728-0xmmss8e

主力のエンタテインメント事業は売上高135億8300万円、セグメント利益37億600万円を計上。パッケージゲームで1タイトルを発売し、スマートフォンでは同社がIPを許諾した2タイトル『三國志 覇道』『信長の野望 覇道』が運営を開始したものの、リピート販売と既存の運営タイトルが中心で新規タイトルの寄与が限定的だった。

期間外の動きでは「ω-Force」ブランドからハンティングアクション『WILD HEARTS S』が7月に発売。「Team NINJA」ブランドでは『NINJA GAIDEN 4』の10月発売を予定し、全世界累計出荷本数800万本を突破した「仁王」シリーズの最新作『仁王3』を2026年初頭に発売予定としている。

「ガスト」ブランドでは『紅の錬金術士と白の守護者 ~レスレリアーナのアトリエ~』を9月に、「AAAスタジオ」では『ゼルダ無双 封印戦記』を今冬それぞれ発売に向けて開発中とした。なお、業績予想については変更していない。

著者 経済/社会担当
オタクの“今”を届ける新・総合メディアより、アニメ・ゲーム等関連企業の動向やコンテンツ産業の動きを紹介します。エンタメと経済、双方の視点で迅速に、わかりやすく、独自の切り口でお届けいたします。