1万ビットコイン保有のメタプラ、時価総額が1兆円突破 あるゲーム企業はBTC保有で株価急騰

メタプラネットは16日、追加で1,112BTC(約168億円相当)を購入し、自社が保有するビットコイン保有量が1万BTCを超えた。この発表を受けて、時価総額は1兆円を突破し、株価も年初来高値を更新した。
同社は長期的なビットコインの取得・保有を行うビットコイントレジャリー企業で知られ、東証スタンダードに上場している。16日の株価終値は26.58%増加し、1,895円をつける急騰を見せた。これに伴う時価総額の上昇で、スタンダード市場としては日本オラクルに次ぐ2位となり、日本マクドナルドホールディングスを上回った。
ビットコイン価格の高騰などにより注目を集めるなか、同社は先日6日、2027年末までに21万BTC(ビットコイン全供給量の1%)の保有を目指す「555ミリオン計画」を発表した。2026年時点では0.1%の保有を当初目標としていたが、目標達成を受けて、新株予約権の発行などで資金調達を加速させるとしている。
こうしたビットコイントレジャリー企業はメタプラネットより大きな規模でも存在る一方、足元ではゲーム企業でも暗号資産保有の動きを見せたことを契機に、株価が急騰する現象が起こっている。
モバイルゲーム開発を行う株式会社gumiが今年2月から5月にかけて10億円分のビットコイン購入を完了したことを明らかにした。11日の決算発表以降、同社株価は6連騰を続け、16日終値では14.65%上げる806円を記録した。
同社はモバイルゲーム開発を中心に展開していたが、直近は大規模タイトルの終了や開発費用などで一時的に59億3400万円もの純損失を計上していた。しかし、直近の最終利益は20億6300万円大幅に改善。ゲーム関連の影響が低減したことに加え、ブロックチェーンゲーム事業の注力や暗号資産投資を進めたことなどが貢献した。
こうした状況を受け、ブロックチェーン事業を成長の柱と位置づけ、SBIホールディングスと共同で暗号資産ファンドも組成するなど、企業価値向上に向けた取り組みを強化している。現在、75億8100万円の暗号資産残高を保有しているほか、暗号資産投資による評価益は11億7500万円を計上していた。