スマホゲームのKLab、100名の退職者募集「まずは利益確保」上場維持基準が課題に

モバイルオンラインゲーム開発・運営を行うKLab株式会社は15日、業績悪化と経営戦略の変更を受け、100名程度を対象とした希望退職者の募集を実施すると発表した。
業績方針に「現状を打破し、まずは利益確保」
同社によると、新作タイトル開発の長期化により赤字決算が継続している。既存タイトルの縮小に加え、長らく「開発中」とされてきた『EA SPORTS FC™ TACTICAL』がグローバルローンチに未だ至っておらず、業績への影響や財務負担が増大している。
これを受けKLabはこれまで「『EA SPORTS FC™ TACTICAL』、『ゲーム系IPタイトル』および『僕のヒーローアカデミア』の3本の大型タイトル開発に注力してきた」としているが、業績回復を急ぐ必要性から、今後は「確実性が高い事業に新たに取り組む」方針へと転換。「コスト構造を抜本的に改善するべく、少数精鋭へと体制を転換する」としている。
希望退職の募集は5月23日から6月6日まで実施され、退職日は6月30日となる予定。応募者は会社都合退職として扱われ、特別退職金が支給される。また、同時に業務委託についても40名程度を契約満期で取引を終了する。
なお、同社は株式市場の上場維持基準適合に向けた企業価値向上が喫緊の課題となっている。流通株式時価総額が2024年12月末時点て69億9000万円と、基準の100億円に適合していない。