電通、アニメ業界の“海外展開”支援に本腰 北米、中国、東南アジアに拠点展開


電通、アニメ業界の“海外展開”支援に本腰 北米、中国、東南アジアに拠点展開
電通本社ビル(東京・汐留)

電通と電通アニメソリューションズは16日、日本のアニメコンテンツの海外展開を支援する新ブランド「dentsu anime solutions(das)」の立ち上げを発表した。北米、中国、東南アジアの3拠点を中心に、日本のアニメ産業および日系企業の海外展開を支援する。

日本のアニメ関連市場は近年、音楽、ゲーム、グッズ、イベントなどの周辺ビジネスを含めて急速に成長しており、その波は動画配信サービスの普及により海外での展開も拡大している。日本政府も「新たなクールジャパン戦略」を掲げ、内閣府を中心に「コンテンツ産業の海外展開支援」などを推進している。

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そうした状況下で、世界約120カ国で事業を展開する電通グループは、今後「スポーツ&エンターテインメント」を事業領域として本格的に拡大する方針を示しており、特に「アニメ」領域はこの戦略の重要な施策の一つと位置づけられている。

日本のマンガ・アニメコンテンツの世界的な拡大を見据え、同社は2022年に社内横断組織「Manga Anime Growth Partners」を発足。2023年には電通グループ内にアニメ作品のライセンス業務を主とする電通アニメソリューションズを設立していた。

これらの取り組みの新展開となる新ブランド「das」では、これまで培ってきたアニメに特化した専門人材による知見・ノウハウとネットワークを活用すると説明。具体的には「北米」「中国」「東南アジア」を軸に、日本アニメの海外配信や商品展開、クライアントの海外事業におけるアニメコンテンツを活用したプロモーション展開などを挙げている。

同ブランドを通じて、アニメ業界全体の発展とクライアントの事業成長に貢献するとの方針を示している。

著者 編集部 経済・社会担当
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