アニメゲーム関連のコラボ消費額、30代は年間6万円…他世代の倍近く多い理由とは


アニメゲーム関連のコラボ消費額、30代は年間6万円…他世代の倍近く多い理由とは

国内外でエンタメビジネスを展開する株式会社Mintoは今月、アニメ、マンガなどのIP(知的財産)とのコラボレーションに関する消費者調査の結果を発表した。調査によると、30~40代の年間IP消費額が約6万円に達し、他世代の1.5~2倍の水準となったことが明らかになった。

ここでのIPコラボとは、ゲームやアニメ、マンガなどのキャラクターと企業やブランドが共同で商品やキャンペーン、コンテンツを企画・製作・販売する取り組みと定義しており、具体的には「コラボパッケージ商品」「コラボイベント」などがある。同調査は15~69歳の消費者1,364名を対象にインターネット調査として実施された。

結果、調査では、30~40代の94%がIPに対して好意的な反応を示しており、企業とのコラボ企画についても同様に好意的な印象を持っていることが判明した。一般的にこれらの世代は「壮年期」と呼ばれ、消費力も消費意欲も高いという特徴があり、IPコラボにおいても同様の傾向であることが示唆された。

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この傾向について、調査元は「収入が増え、家計が安定し、生活に余裕が出てくるため、可処分所得をIP消費を含む趣味や嗜好品に費やしやすい」「40代後半〜50代になると、子あり家庭の場合には教育費をはじめとした支出が急増するが、30代の場合にはそのような支出が比較的少ない」「自身のIP消費だけではなく、子どものIP消費に対しての支出機会も多く、支出意欲も高い」といった要因があると推測している。

年間IP消費額の分布では、最も多い回答が「1,000~4,999円」であったものの、50,000円を超える消費額を報告した回答者が約15%に達した。特に30代は全年代中で最もIP消費額が高い年齢層となっている。

性別・婚姻状況別の分析では、30代の既婚男性が最も高い消費力と消費意欲を示した。一方、女性は未婚・既婚を問わず男性より消費額が低く、未婚女性については理想の消費額が実際の消費額を下回る傾向が確認された。

同社は、IPとの関わり方について「博愛型と偏愛型」「娯楽型と投資型」の特性に応じたIPの選定と企画設計の必要性を指摘。博愛型は多くの人に愛されるIP、偏愛型は特定コミュニティに強く愛されるIPを指し、娯楽型はコンテンツとしての魅力による購買、投資型はキャラクターへの応援や推しの文脈による購買を示している。

著者 編集部 経済・社会担当
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