「ホロライブ」のカバー、24年度は営業利益44.5%増と大幅成長 カードゲームが「想定を大きく上回る」ヒット


「ホロライブ」のカバー、24年度は営業利益44.5%増と大幅成長 カードゲームが「想定を大きく上回る」ヒット

VTuberグループ「ホロライブプロダクション」を運営するカバー株式会社は13日、2025年3月期の通期決算を発表。2024年度における売上高は434億100万円(前期比43.9%増)、営業利益は80億100万円(同44.5%増)、経常利益は79億6200万円(同41.6%増)、純利益は55億5900万円(同34.4%増)となり、全ての主要指標で前年を大きく上回る業績を達成した。

同社は当会計年度に数度の上方修正を実施しており、特にマーチャンダイジング(物販)領域が大きく伸ばした。同事業の売上高は205億3900万円(前期比64.6%増)と大幅に伸長した。要因としては2024年9月に販売を開始したトレーディングカードゲーム『hololive OFFICIAL CARD GAME』が「想定を大きく上回る販売実績」を記録したことを挙げ、小売店販路の拡充やグッズ展開の多様化により、広範なユーザー層へのリーチに成功した。

その他事業分野別では、配信/コンテンツ分野の売上高は93億2300万円(前期比21.9%増)となった。所属タレントによる大型配信企画のヒットが継続したほか、2023年以降にデビューした国内外のタレントが着実に人気を獲得し、ファン層の拡大が進んだ。また、アニメ主題歌の担当など音楽を軸とした露出が増加し、新たな層へのリーチも広がったという。

ライブ/イベント分野では、売上高は77億9300万円(前期比39.1%増)を記録。「ホロライブEnglish」による北米地域での2ndライブコンサートや、ホロライブプロダクション初のワールドツアーを実施するなど、海外市場における実績を着実に積み上げた。国内外の人気タレントによる大型会場でのソロライブも多数成功させ、年度末に開催した「hololive SUPER EXPO」および「hololive fes.」では過去最大の動員数を記録した。

ライセンス/タイアップ分野では、売上高57億4400万円(前期比29.4%増)を達成。営業体制の強化により、国内外の取引代理店数および案件数が順調に拡大し、ゲーム・玩具・食品・日用品など多岐にわたる業種との取引が進展した。同時に公表された2026年3月期の通気予想では売上高21.0%増、営業利益・純利益は2.5%増をそれぞれ見込んでいる。

著者 編集部 経済・社会担当
オタクの“今”を届ける新・総合メディアより、アニメ・ゲーム等関連企業の動向やコンテンツ産業の動きを紹介します。エンタメと経済、双方の視点で迅速に、わかりやすく、独自の切り口でお届けいたします。