ファーウェイ、パソコンにも“独自OS“搭載へ Androidに続き脱Windowsも念頭か

中国の通信機器大手・ファーウェイは独自OS「HarmonyOS」のPC向け製品を5月19日に正式発表すると告知した。現地SNS微博にて公表したもので、Windows、macOSなどに続き中国国内での普及を目指す。
詳細は後日発表となる見込みだが、微博には機能紹介イメージやデスクトップ画面らしき画像も投稿された。macOSと同様にホーム画面の中央下部にアイコンのドックを備えていることが確認できる。
PC板HarmonyOSは「Base」「Ecosystem」「Experience」三つのコンポーネントで構成されると明かし、基盤となる「Base」はOSカーネル、グラフィックス、セキュリティ基盤を備える。
https://m.weibo.cn/detail/5164013664867037#&gid=1&pid=6
また「Ecosystem」は150以上の専用アプリなどを用意するといい、その中にはMicrosoft Office 365の代替としてWPS Officeなどの事務ツールや広く用いられる一般ソフトも含まれるという。また、WindowsのようにHarmonyOS PCにも「HarmonyOS AI」と呼ばれる内蔵型AI機能が搭載される。
ファーウェイは2019年から続く米中対立による禁輸措置などが影響し、デバイスの自社開発、調達を進めている。ハードウェア領域では自社チップ「麒麟」を製造するほか、直近ではソフトウェア、自社独自OSの整備に注力。2024年にはスマートフォン向け新OS「HarmonyOS NEXT」を発表し、独自カーネルへの完全移行により脱・Androidを果たしていた。
今回のPC版開発もこうした流れがあると見受けられるほか、一部からは自社PCブランド「MateBook」における、Windowsライセンス更新期限の兼ね合いがあるとも指摘されている。なお、HarmonyOS NEXTの状況などを鑑みると、中国国外向けへの積極展開は現時点で考えにくい。