auが既存プランを一律値上げ、最大330円増額 一部の人は“むしろ得する”ことも

KDDIと沖縄セルラー電話は7日、新たなスマートフォン向け料金プラン「auバリューリンクプラン」「auマネ活バリューリンクプラン」の提供を発表したなかで、8月1日から「使い放題MAX+」「auマネ活プラン+」などの既存プランの月額料金改定も実施することを明らかにした。
このバリューリンクプランは圏外や混雑時でも安定した通信環境を提供する「フラッグシッププラン」としての位置づけられ、基本料金8,008円で提供。データ通信の使い放題をベースに、衛星と直接通信する新サービス「au Starlink Direct」、混雑時でも快適に通信できるサービス「au 5G Fast Lane」、海外でのデータ通信が使い放題となる「au海外放題」(1カ月あたり15日分まで)がセットになっている。
一方、既存プランは110円~330円の幅で値上げが決定。具体的には以下の通りとなる。
使い放題MAX+・auマネ活プラン+:330円
使い放題MAX・auマネ活プラン・その他使い放題プラン:330円
スマホスタートプラン(ベーシック/ライト)・スマホミニプラン+その他プラン:220円
その他(ケータイ・ルーター):110円~330円
ただし単純に値上げするわけではなく、一部プランでは新サービスを複数利用することが可能になり、使用用途によっては今まで以上にお得になる可能性もある。
例えば「使い放題MAX+ 5G/4G」の場合、割引適用前の月額料金が現行の7,458円(税込)から7,788円(税込)へと値上げしたが、この既存プランには新たに「au Starlink Direct」「au 5G Fast Lane」「au海外放題」のサービスが追加され「サブスクぷらすポイント」のポイント還元率も10~15%から20%に強化される。
特に「海外放題」サービスは通常24時間1,200円で提供されているものだといい、競合キャリアでも大容量での海外ローミングを付帯するプランは限られるため、短期での渡航が多い方はかなりお得になる。
一方、これらのサービスを必要としない方やポイント経済圏を積極活用しない方にとっては単純な値上げとなる。また、5G Fast Laneサービスは「5G SA(standalone)」という規格に対応したスマートフォンが必要となるので、非対応端末のユーザーは恩恵を受けないとみられる。
KDDIは値上げの背景として、安定かつ高品質な通信サービス提供のための取り組みを挙げていた。同社は2024年度に5Gの基地局出力アップやアンテナ角度の最適化によるエリア拡大、Sub6エリア全域での5G SAサービス開始など、通信品質向上に取り組み、民間機関OpenSignalの調査でも高い評価を得ているとアピールした。
改定は8月1日からで、現在対象プランを利用中のユーザーも同日以降の利用分から新料金が適用される。なお、「au 5G Fast Lane」は7月1日からそれぞれ順次開始される予定。