【アイマス】大熱狂の「HOTCHPOTCH FESTIV@L!! 2」DAY2徹底レポート!ついに実現したオリメン「星屑のシンフォニア」から先輩の貫禄ある「チュパカブラ」まで

ハッチポッチルーレットがまわり、ライブが再開。まずは「It’s Show」(藤井さん、近藤さん)。後のトークでは「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」(以下、「ミリシタ」)におけるカードで、ともに2人の姿が描かれた「華やぐ未来へ連れてって ver.MT 所恵美」と「華やぐ未来へ連れてって ver.KS 篠宮可憐」のコンビとして選出された模様。ラップを交えたポップソングで、プロデューサーと一緒になってクラップをしたり手を振ったりしながら一体感を高めていた。
「KAWAII ウォーズ」(浅倉さん、山崎さん、種田さん、諏訪さん)は、「アイドルマスター スターリットシーズン」の楽曲で、キャスト出演のライブでは初披露に。後のトークでは、オリジナルメンバーである山崎さんと種田さんに加え、765ASとミリオンスターズの“かわいい代表”として浅倉さんと諏訪さんが参加する形となった。ポップかつオシャレな曲調によるラブソングで、あざといぐらいに可愛らしさあふれる振り付けに、甘い歌声やセリフも含めて、ただただカワイイという感想しか出てこないようなステージに。
ユニット「アクアリウス」の楽曲「待ちぼうけのLacrima」(原さん、たかはしさん、阿部さん)は、オリジナルメンバーがいないカバーという形となったが、歌の実力派3人が織りなす冬をイメージするバラードのラブソングに、コンサートライトを静かに振りつつ聴きいるような光景が見て取れた。
「そしてぼくらは旅にでる」(Machicoさん、小岩井さん、野村さん、香里さん)は、「アイドルマスター ステラステージ」の楽曲。後のトークにおいて、「ミリシタ」における「魔法学園」シリーズのメンバーとして、魔法の旅をすることをコンセプトで歌ったという。EDMのサウンドにのせ、旅することの楽しさを描いた楽曲を軽快に歌っていた。
2台のトロッコでの歌唱となったのは、ユニット「ステラ」の楽曲「Stellar Light」(浅倉さん、原さん、山崎さん、種田さん、諏訪さん、髙橋さん、渡部恵子さん)。ライトで作られたさまざまな星が客席を彩るなか、神秘的かつ疾走感のある楽曲で歌声を響かせる。トロッコ上ではプロデューサーに向けて手を振ったり、ハートや星を作るなど楽しそうな雰囲気も見て取れた。
ハッチポッチルーレットがまわり、美希、紗代子、朋花、昴、千鶴の5人が映し出されると、それを察したのか場内は大きなどよめきに包まれる。そして歌われたのは「星屑のシンフォニア」(長谷川さん、駒形さん、小岩井さん、野村さん、斉藤さん)。2015年にリリースされた「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 09」の収録曲で、ユニット「ミルキーウェイ」の楽曲。これまでもライブで歌われたことはたびたびあったが、初めてオリジナル歌唱メンバー5人揃っての披露が実現したこともあり、歌い出しのタイミングから大歓声がわき上がる。
かつてミリオンスターズの4人(駒形さん、小岩井さん、野村さん、斉藤さん)が揃って歌った2017年の4thライブ(「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 4thLIVE TH@NK YOU for SMILE!!」)において、それぞれが口にした間奏中のセリフがあり、頭の文字を縦読みすると「星井美希」を示していることを話題にしていた。と同時に、5人で歌うことも願っていた背景もあることから、よりエモーショナルな気持ちにさせてくれるもの。そしてそのセリフを今回5人で口にするところもさることながら、中央に集って手を重ねるシーンもあり、CDジャケットイラストをほうふつとさせるもの。そして高々と手を掲げる光景は、それだけでも涙腺を刺激するものに。
ここでのMCパートでは、「そしてぼくらは旅にでる」の選出理由が“鳥”ではないか、という話題や、ミルキーウェイが5人揃って歌えた喜びを改めて語っていた。
最終ブロックと告知して、まず歌われたのは「春風満帆スターティング」(浅倉さん、仁後さん、藤井さん、斉藤さん、香里さん)。オリジナル歌唱メンバーである浅倉さんと斉藤さんに加え、春生まれのアイドル3人が参加し、キャスト出演のライブでは初披露に。桜舞うスクリーンの映像演出も背景に、春のにぎやかさを会場全体で作り出す。
「ビッグバンズバリボー!!!!!」(若林さん、たかはしさん、駒形さん、山口さん)は、投票企画「THE@TER BOOST!」における“超ビーチバレー”をイメージした楽曲。熱血スポ根もの、そして戦いもイメージできるようなロックサウンドにのせて、バレーボールを想起させる振り付けを見せながら、気合いの入った歌声を響かせる。後のトークで語ったところによると、オリジナル歌唱メンバーである駒形さんはメガネを装着していたのだが、前回の「HOTCHPOTCH FESTIV@L!!」ぶりであること、なおかつ高山紗代子のコラボモデルで登場。そして若林さんと駒形さんが“熱血メガネチーム”、たかはしさんと山口さんが“セクシーチーム”という形でパフォーマンスを行っていたという。
さらに「Marionetteは眠らない」(長谷川さん、Machicoさん)でも、歌い出しからざわつきが起こる。2013年に発売された「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 06」の収録曲で、歌唱メンバー4人のうち長谷川さんとMachicoさんが参加しているものの、長谷川さんがライブで披露するのは初めて。“信号機”と呼ばれるアイマスにおける中心的なアイドルのなかでも、それぞれ黄色を担うアイドルでもあり、「ミリアニ」をはじめとして関係性の強いアイドルを演じる2人のデュオということで注目も集まるなかで、クールなダンスナンバーを熱唱。美希と翼それぞれが持つ個性を発揮し、高めあうことが感じられるステージとなっていた。
続いての「絶険、あるいは逃げられぬ恋」(小岩井さん、阿部さん、山口さん、斉藤さん、香里さん)は、菊地真のソロ曲。後のトークにおいて選出メンバーは、劇中劇のなかで男性役を演じたことがあるアイドルという。曲調も歌い方も、何から何もまでクールでカッコよさ全開というステージに酔いしれるものに。特にセリフを口にすると悲鳴が聞こえてくるぐらいの歓声があがっていた。
「マジで…!?」(山崎さん、種田さん、諏訪さん、駒形さん、戸田さん、渡部優衣さん)では、それぞれのアイドルが描かれた法被をまとって6人が登場。和太鼓の音も特徴的な和風ロック曲で、765ASのお祭りソングと言えるもの。一体となった合いの手を交えながら歌いつつ、終盤には残りのミリオンスターズキャスト陣が法被を着て勢ぞろい。壮観な光景が広がっていた。
このブロックのラストは「Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~」(長谷川さん、浅倉さん、仁後さん、原さん、若林さん、たかはしさん)。765プロライブ劇場の宣伝ソングというコンセプトのハードコアテクノソングとなっており、ミリオンライブ!楽曲でも屈指のインパクトを誇る。ハイテンションになれる曲調はもとより、明らかに多いと思われるぐらいのスモークに、会場を揺るがすぐらいの爆発音や地響きの音、そしてモニターに映し出されるチュパカブラと、どこかやりたい放題感もあるなかで熱唱。
やよいが「べろちょろ」と呼ばれるカエルのポシェットを身についていることにちなみ、仁後さんがチュパカブラのポシェットを身についていたり、アイドルたちが崖を登るところ、浅倉さんは雪歩として逆に穴を掘っていたり、オファーをアピールするセリフを、若林さんが律子として渾身の力を込めて叫んだりと、アイドルとしての個性も発揮しつつ、楽曲が持つインパクトを上回るような765ASの先輩としてパワフルかつ、先輩の貫禄のある姿も見せつけるようなステージに、大熱狂と言えるような空気に満ちていた。
明らかに興奮状態な雰囲気のなかでキャスト陣が勢ぞろいし、最終ブロックの振り返りをしつつ、「ミリオンライブ!」10周年記念曲でもある「Crossing!」を披露。DAY1とはまた違った歌声を重ねて歌う姿は、心に響くものとなっていた。
本編は一区切りとなり、アンコールの声があがるなかで高木順二朗社長が登場。今後の展開についてさまざまな情報が公開されたなか、かねてから制作を公表している「ミリアニ」の新作エピソードOVAについて、特報PV第2弾を公開。また、2025年10月11日と12日に京王アリーナTOKYO(武蔵野の森総合スポーツプラザ)にて、「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 12thLIVE」の開催も発表。なお、当初2024年11月に開催予定で延期となった11thライブについては、現在も調整中となっており、12thライブより後の日程となる予定としている。
アンコールではキャスト陣が再登場して、DAY1と同様に「ミリシタ」の1周年記念曲「UNION!!」を披露する。
最後の挨拶では、DAY2でもハッチポッチルーレットによって選出され、Machicoさん、長谷川さん、山崎さんがそれぞれ思いを語る。Machicoさんは、先輩の背中を大きく見つつも、仲間としてステージに立てた感覚になれたこと、先輩から学んだ個性の大切さをミリオンメンバーが届けられたことに喜びと感謝を伝える。長谷川さんは、後輩アイドルたちのラブデザインを見たときにドキドキしたことを思い返し、素敵な仲間ができることを当時の自分に伝えたいと語る。また、山崎さんは先輩と一緒に相談しながら考えたり、前回とは異なり、キャラカラーをあしらったおそろいのデザインの衣装でステージに立てたことの喜びを語っていた。
そして、DAY2のラストナンバーも「Thank You!」で締めくくる。ステージ上で自由に動きまわりながら手を振ったり、ステージ上のテーブルを囲む姿もありつつ、会場に集まったプロデューサーだけではなく、配信を見ているであろうプロデューサーに向けたカメラアピールなども含めて、思い思いに楽しむ光景が見られていた。
降壇する際には、長谷川さんが中央に立って、山崎さんとMachicoさんが抱きつく一幕も。そしてマイクを通さない「ありがとうございました!」の挨拶をして、2日間に渡るライブを締めくくった。
数多くある楽曲とメンバーの組み合わせにより、楽しみ方も可能性も無限と感じさせるライブとなっていた。また長年歌われる機会がなかった、あるいは少なかったような楽曲であったり、歌唱メンバーが765プロとミリオンスターズがまたがるような楽曲のオリメンが揃って歌われることも感慨深いところ。もちろん、あのメンバーやあのユニットでこの楽曲が聴きたいという願望も出てくるところもあるが、それはこのライブが素晴らしかったことの証左と言えるもの。またの機会を楽しみにしたいと思えるライブと感じた次第だ。
(余談)筆者が個人的に「Helloコンチェルト」がとても印象的だった理由
また余談ではあるが、筆者が個人的に印象的な場面もあった。お気に入りのアイドルは双海亜美・真美と木下ひなたではあるのだが、ともにキャストはDAY1に出演しており、DAY2では不在。それでも亜美・真美に関して言えば、「DETECTIVE HIGH! ~恋探偵物語~」は双海真美のソロ曲であり、2014年に発売された「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 11」の収録曲なのだが、アイマスのライブで初めて歌われて嬉しかったことや、「ポジティブ!」は前述のようにアーケード版からの初期曲で、双海亜美・真美の持ち歌となっており、歌われる機会そのものはありつつもここ10年ぐらいは歌われていなかったため、どこか感慨深いところがあった。
そしてひなたに関して、さらにミリオンスターズで気になるアイドルが周防桃子と中谷育ということを踏まえて印象的だったのは、序盤に歌われた「Helloコンチェルト」だ。これは、「ミリオンライブ!」の初期CDシリーズのひとつで、2013年に発売された「THE IDOLM@STER LIVE THE@TER PERFORMANCE 09」のユニット曲。歌唱メンバーは秋月律子、木下ひなた、佐竹美奈子、松田亜利沙の4人。そして、これまでもアイマスのライブでこの曲が歌われたことはあるものの、若林さんがライブで歌ったのは今回が初めてのこと。
今回のメンバーは、年長者である律子が指揮で、年少のアイドルを引っ張るという構成なのだが、「ミリシタ」における「プラチナスターシアター~Helloコンチェルト~」のイベントビジュアルでも、律子が指揮棒を手に、楽器を手にした3人の演奏を指揮する立ち場として描かれている。話しは少しそれるが、やよいは「THE IDOLM@STER MASTERPIECE 03 ポジティブ!」のジャケットイラストでスティックを手にドラムを叩こうとする姿があり、かつてサービスを行っていたソーシャルゲーム版「アイドルマスター ミリオンライブ!」において、「キュートなフレッシュドラマー! 中谷育」「わくわくドラムロール 周防桃子」という、2人にもドラムを叩こうとするイラストもあり、ドラムに関連している3人のようにも感じたが、おそらく偶然だと思われる。
ステージは、若林さんが律子として歌うときの真っ直ぐに伝わるような歌声を軸に、3人がそれぞれアイドルとして持っている個性的な元気と可愛らしさを感じる歌声が重なり、楽曲の曲調も相まって楽しい気持ちにさせてくれるもの。途中若林さんが率先して3人を集めて手を重ねて掲げるところも、どこか律子のリーダーシップを感じさせるもの。
何より、この曲における特徴のひとつである口上の「here comes MILLIONSTARS」を、オリジナル通りに若林さんが律子として高らかと叫んでいた光景は、筆者としても待ち望んでいたのもあったゆえにグッときたところだった。この口上は“ミリオンスターズがやってきた”という意味あいの言葉となっているだけに、ライブを本格的にスタートする曲として歌われたことも、嬉しさを感じた次第だ。
また、さらに余談を重ねて恐縮だが、これまでもミリオンスターズの3人(木下ひなた役の田村奈央さん、佐竹美奈子役の大関英里さん、松田亜利沙役の村川梨衣さん)揃って歌ったことは、2021年開催の7thライブ(「THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 7thLIVE Q@MP FLYER!!! Reburn」においてあった。そして欲を言えばいつか4人で、と願っていることを付記しておきたい。