圏外でも「空が見えれば繋がる」auが衛星通信の新サービス 利用は当面無料、スターリンクを活用

KDDIは10日、衛星とスマートフォンが直接通信できる新サービス「au Starlink Direct」の提供を発表。同日より開始し「Samsung Galaxy」ブランドのau取扱い全20機種が対応した。対応エリアは「日本全国の空が見える環境下」。
「au Starlink Direct」は、イーロン・マスク氏で知られる米SpaceXが展開する通信衛星ネットワーク「Starlink」の衛星と、auのスマートフォンを直接接続するサービスとして、従来の通信圏外でもテキストメッセージの送受信や位置情報の共有、利用緊急地震速報や津波警報、Jアラートといった災害情報の受信などが可能になる。対象はau契約のユーザーで、UQ mobileなど他キャリアの利用者は対象外。
「既存のau周波数を活用して、auスマートフォンが直接通信対応のStarlink衛星とつながり、空が見える状況であれば圏外エリアでも通信できるサービス」と説明し、災害時の通信確保や通信インフラが不十分な地域での利用が想定されている。
現在、auの人口カバー率は99.9%に達しているものの、総務省の調査によれば、日本全体の面積カバー率は約60%にとどまっている。このギャップを補うかたちで、山間部や島しょ部、海上、キャンプ場など、従来の通信網が届きにくい地域でも通信サービスを提供するのが狙いだ。

サービスの対象となる製品には「Galaxy S25」や「S25 Ultra」をはじめとするフラッグシップ機種から「Z Fold6」「Z Flip6」などの折りたたみスマートフォン、ミッドレンジの「A55 5G」や「A25 5G」などもサポートされている。