グループ内でも特に好業績の「バンダイ」初任給を30万円台に シニア社員の年収を大幅増額


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バンダイは13日、2025年4月より報酬制度を改定し、61歳以上のシニア社員の理論年収を158%に引き上げると発表した。同時に新卒社員の初任給を29万円から30万5千円に改定するほか、現社員の給与体系も見直す。

改定では部長職を除く現社員についても、通常の評価に基づく月額給与の増額に加え、各役職における給与の下限額を1万5千円引き上げる。

同社は2022年より「働き方改革2024」を制定し、長時間労働対策やパパ・ママ育休の100%取得推進など、報酬面以外の働き方改革にも注力していると説明。採用力強化だけでなく、組織全体の活性化を目的とした報酬制度の見直しを進めているとしている。

この発表の背景には、バンダイナムコホールディングスのうち、とりわけホビー関連事業の好調な業績がある。同社が5日に発表した第3四半期決算によると、通期業績予想を上方修正。売上高は従来予想から800億円増の1兆2,300億円、営業利益は1,800億円へと上方修正した。

これは新作や人気作アプリ、大型ダウンロードコンテンツが世界的にヒットしたデジタル事業が貢献したほか、トイホビー事業も日本IP作品のグローバル市場での人気拡大を追い風に、「ガンダム」プラモデルやコレクターズフィギュア、「ONE PIECE」「DRAGON BALL」シリーズのトレーディングカードゲームなどが好調。直近の一部期間には大きな為替差益も含んでいた。ホビー単体で売上高4,641億円、セグメント利益976億円を達成している。

なお、バンダイナムコグループのホビー関連事業は「バンダイ」「BANDAI SPIRITS」の2社があるが、新卒採用は両社合わせての一括採用となる。

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著者 編集部 経済・社会担当
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