元「アイマス」の“ガミP”こと坂上陽三氏ら著名業界人が語る“裏話”とゲーム業界のこれから【レポート】


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馬場氏も、「ユーザーを知ること」と話す。前述したグローバル展開の重要性に触れつつ、今の時代では動画配信サイトで海外のユーザーがどのようなゲームをプレイして、その遊び方も見える状態であるなかで、各国の文化を知って取り入れる意味でも、ユーザーの声をどう聞くかがカギになってくるという。

そしてもうひとつと「コミュニケーション」も挙げる。前述したチームとして開発を進めるなかで、どれだけお互いを敬えるか、そしてそれぞれが持つポジションからいいパスを出してくれるから、自分ももっとこうできるというような関係を構築していくことも大事と語った。加えて、やりたいことをやるという“エゴ”はゲーム作りにおいて大切なものであるとしながらも、お互いが尊敬できるようなコミュニケーションを取ることも大事と話した。

瀬川氏からはここまで語られたことの大切さに同意しつつ、「チャレンジすること」を挙げる。瀬川氏曰く「セガのゲームは早すぎた」とよく呼ばれるそうで、失敗することもあるが、その失敗が次の成功への糧になるものと説く。とかく仕事をしているとあっという間に歳を取る感覚になるため、いろいろなチャレンジをしてほしいと語った。

トークセッションも締めくくりの時間となり、ゲームクリエーターを目指す学生などに向けてメッセージが贈られた。まず坂上氏は、まだゲーム業界を目指すかどうか迷っていても、将来の目標が定まらなくてもいいとしつつ、ゲームに限らずエンターテインメントの業界に入るときに大事なのは「自分の中でこのように人を楽しませたいとか、楽しませることが喜びであるということ」を意識し、それが自分にとっては何なのかを見極めてほしいと語る。また、コミュニケーションの大切さも改めて触れ、今のうちからでも集団でもの作りをする経験もしてほしいと付け加えた。

馬場氏は、改めてコミュニケーションの大切さを説きつつ、瀬川氏が語っていたチャレンジ精神のことに触れ、社会人になると一気に時間がなくなるため、今やりたいことや好きなことに対して、徹底的にチャレンジする方がいいと語る。さらに、社会人になるとほとんどが“やるべきこと”になってしまいがちになるなかで、“7割やるべきこと、3割やりたいこと”と、バランスを見ながら取り組むことで人間としての幅が大きなっていくと話した。

瀬川氏は、「ゲームはテクノロジーとエンターテイメントの融合」をしたうえで、センスと教養を磨くのが大事とコメント。そのなかで、経済新聞を読んだり、毎週映画を1本見たり、毎週舞台を見に行く、毎月本を何冊か読むなど、何かしらの目標を立てて、それを3、4年続けてもらえたら、何の目標も持たずに生活してた人と目標を持ってて生活をした人では、3年経った時に差が生まれるとメッセージを送っていた。

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さとうかずや

著者 さとうかずや
本業はお堅い会社の会社員。かつてはテクノロジー&ビジネス情報メディアの硬派(自称)なIT系編集記者であったにもかかわらず、ゲームエンタメ担当としてこれまで特定のキャラにスポットをあてたゲーム記事や、キャラコンテンツのライブイベント記事を書き続け、特に「アイドルマスター」と「ラブライブ!」シリーズは、10年以上にわたってあわせて100本以上を執筆。その経験をいかして、副業ゲームエンタメライターとして寄稿も行うことに。 アイマス歴は、アーケード版ロケテスト1回目からのプレーヤー。 X(旧Twitter):https://x.com/310kazuya
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