ブラジル国内でXが使用禁止に VPN利用でも多額の罰金対象の可能性、アプリストアにも削除要請


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ブラジル司法とソーシャルメディアのXとの対立激化を受けて、現地時間の8月30日、同国においてXの利用が禁止されることとなった。同時に、最高裁はアップル社に対し、ブラジルのApp StoreなどからXアプリを削除するよう要求しているという。

両者をめぐっては先月、X側がブラジルの最高裁判所の判事により「検閲命令」がなされ現地担当者が逮捕、拘束の脅威にさらされたという声明を発出していた。これにより、ブラジルでの事業運営を即時停止することを決断していた。

ただ、先のX側の声明によれば、国内事業は閉鎖する一方でサービス自体の提供はやめないとしていたものの、同国においてソーシャルメディアを運営するには国内に法的な代表者を置くことが義務付けられているといい、この要件を満たさないことから、此度の利用禁止の判断に至った。

その後の報道によれば、司法は全てのインターネットプロバイダーに対し、ブラジル国内からXへのアクセスを即時遮断するよう要請。アップルとグーグルの両社に対しても、アプリストアからXアプリを削除するよう求めている。

現時点で、ブラジル国内からXへのアクセスは遮断されているものの、App StoreでのXアプリの提供は継続されており、VPNを使用すれば依然アクセスが可能な状況だが、もし不正な手段でアクセスしようとした場合、1日あたり9,000ドルの罰金が科される可能性がある。VPN使用については罰金対象から除外する判断が示されたとの報道もなされている。

なお、一連の問題の発端となったのはX側の対応との指摘も挙がっている。今年が選挙イヤーである同国では、選挙や政治に関連する虚偽の情報を拡散するアカウントが乱立する状況にあるといい、こうした有害コンテンツの削除要請に対し、Xが同意しない旨の書簡を送付していたようだ。

この事態を受け、およそ2,000万人がいると見られるブラジル国内のユーザーがThreadsといった他サービスへの移行を進めており、Blueskyに至ってはユーザー数が急増している。

著者 編集部 IT/デジタル担当
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