ゲーム動作への影響は?インテル、一部CPUで発生するクラッシュ問題に「予防策」でパッチ配布対応
インテルは9日、第13/14世代のCoreプロセッサで発生していた不安定動作について、不具合を解決するマイクロコードパッチ(0x129)をOEMパートナー向けに配布していることを発表。、マザーボードメーカーから配信される最新のBIOSアップデートなどで適用できるようになるという。
インテル製CPUを巡っては、2024年初頭から第13世代と第14世代のCoreプロセッサのうち、Core i9などの上位モデルで、ゲーム中などにクラッシュが多発する問題が報告されており、公式に調査を開始したことを発表。
その後4ヶ月ほどの音沙汰がない中、6月に同社公式フォーラムにて、一連の不具合はプロセッサーへの不適切な電圧要求によるものであること、対象型番がKおよびKF等のオーバークロック対応モデルであることを明かした。
ごく一部で「中程度の影響」内部テストを共有
そしてこの度、不具合を引き起こした原因である動作電圧の上昇問題に対処するための「不安定症状を示していないプロセッサーに対する予防的対策」として、1.55Vを超える電圧要求を制限するパッチを配信する運びとなった。
また、このパッチの配信に合わせ、インテルは当初より案内していた設定を使用した場合のパフォーマンスへの影響に関する調査を実施。結果として、影響は概ね「実行ごとのばらつきの範囲内である」としつつも、一部環境では中程度の影響も与えたと共有した。
具体的には3DMark: Timespy、WebXPRT 4、Cinebench R24、Blender 4.2.0等のベンチマークソフトやCyberpunk 2077等のゲームタイトルでは問題ない一方で、ゲームでは唯一「Hitman 3: Dartmoor」では「わずかに大きな影響が確認」されたという。
また、一部対象ユーザーからの報告によると、本パッチはあくまで「予防策」を講じるものであるとして、過去にクラッシュ問題に見舞われたプロセッサは不可逆的に破損した状態であるため、有効ではないとも云われている。インテルは引き続きカスタマーサポートなとでのサポートや、保証期間延長プログラムを提供するとしている。