「手元にAI」はアリ?Amazfitスマートウォッチの“GPT-4o搭載”AIアシスタントを試して分かった意外な魅力


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スマートウォッチブランドのAmazfitでは、同ブランドの新製品を対象に最新AIモデル「GPT-4o」を使った音声アシスタント「Zepp Flow」の提供を開始した。ここでは世界初と謳う試みを実機にてチェックしてみたので紹介したい。

Zepp Flowとは、ChatGPTで知られるOpenAI社が提供する最新AIモデル「GPT-4o」を統合した音声操作サービスであり、極端に分かりやすく言い換えるならば「より頭の良いAlexa」。スマートウォッチ本体にアプリをインストールして使用することで、ウォッチ内の様々な操作や情報取得を行うことができる。

「操作性が悪い」からこそ発揮する音声アシスタントの魅力

今回は実際に対応機種の一つである高性能モデル「Amazfit Balance」を使って試してみた。使用方法は簡単で、初回使用時にスマホアプリからアプリをインストールした後、物理ボタンの長押しで起動するだけ。特段の設定は不要であり、これだけでアラーム設定、健康データの確認、通知への返信(Android限定)、運動モードの起動など、多岐にわたる操作が可能となっている。

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使ってみて特に便利だと感じたのは設定操作を行う点だった。音声アシスタントとなると、スマホ上で使えるSiriやGoogleアシスタントが挙げられるが、「画面を明るくして」などの端末操作を想定すると「自分でやったほうが早い」「いちいち喋って依頼するのはかえって不便」とも感じてしまう。

一方、スマートウォッチの場合は画面が非常に小さく、クラウンなどの物理ボタンを駆使しないといけないことから、操作性が劣る。例えばアラーム設定を行う場合、手動だと「アラームアプリ→+ボタン→時間設定→確定」と10回以上のタッチやスワイプが必要となる。

しかし、Zepp Flowに同じ操作を行う場合「クラウン長押し(1秒程度)→『◯時にアラームを一度だけ設定して』と話しかける」だけで完了し、大幅に時間短縮が実現した。ウォッチ内のアプリ起動や「明るさを半分にして」などの各種設定のほか、「今の心拍数は?」「今日の運動目標はどれだけ達成した?」といった個人のヘルスケアデータの参照や、「明日の天気は?」などが想定されている。

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さらに、GPT-4oを搭載するため、定型的なコマンドに限らないやり取りもできるのが特徴的。「『どういたしまして』の英訳を教えてください」などの簡単な質問にも回答してくれるため、かなりの利活用が見込まれる。ただ、話しかける必要かあるため外出先などでの利用は厳しそうなほか、健康管理機能については正直アプリで見れたほうがわかりやすいので、あくまで補助的なものには変わりない。

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電池持ちは悪い?応答速度は?仕組みを担当者に聞いた

ここで気になるのは「どうやってGPT-4oを搭載しているのか」だが、メーカー担当者によれば接続するスマートフォンを経由してクラウド上で認識と返答を行っているという。そのため、デバイス上での処理は行っておらず、電池持ちについても「正式リリース前に、バッテリーに関してテストしておりますが、大きな電力消費に繋がり、電池持ちが悪くなるというような影響はありませんでした」と回答している。

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実際に電池が切れるまで常用してみたが、7月13日(ほぼ満充電時)→7月23日(4%警告)とその影響は感じられず、Apple Watchのように極端な電池消費はないようだ。また、返答までに要する時間については、AIが音声認識や回答作成を行う都合上、一般的な音声アシスタントよりも長い印象。それでも一度話しかければ5秒程度で返答が行われるため、さほどフラストレーションは感じなかった。

そして、AmazfitではZepp flowの提供前より音声アシスタントとしてAlexaを搭載している。両アプリが提供されることで、同様の機能が共存することになるが、これらの使い分けについては「ウォッチ自体の音声で操作することについては、ZeppFlowで、外部のアレクサ対応機器を操作する音声操作については、アレクサという形で使い分けていくのではないかと思われます」とアドバイスした。

また、Zepp flowの使用自体は完全無料で課金なども必要ないが、メーカーの費用上の問題から一日あたり100回のリクエスト制限も設けられる。ただ、こちらも必要十分の回数であり、特に不満に感じなかった。なお、今後は、アプリのダウンロード、メッセージの読み上げ、IoTデバイスの制御、さらには音声会話の翻訳提供などの機能拡張が予定されており、より便利になる見通し。

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この機能が利用できる対象のスマートウォッチは「Amazfit BalanceAmazfit Cheetah Pro」「Amazfit Active」「Amazfit Balance」など。これらは先日大幅な価格改定による値下げを行ったばかりなので、是非こ の機会にチェックしてほしい。

著者 編集部 IT/デジタル担当
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