【レビュー】高性能スマホ界の模範生?新発売「Zenfone 11 Ultra」個性が足りないが死角もない、多様な用途に適する一台


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ASUS JAPANは3日、「Zenfone」シリーズより最新モデルとなる「Zenfone 11 Ultra」の国内展開を発表、7月5日(金)より発売を開始しました。ここではZenfone 11 Ultra実機によるクイックレビューで特徴やポイントを紹介します。

【公式】Zenfone 11 Ultra 製品詳細・購入ページ(ASUS Store)

ROG Phoneにも負けない最高峰のスペックでゲームに◎

ASUS Zenfone 11 Ultraは、ASUSの高性能スマートフォンシリーズ「Zenfone」の最新、最上位モデルとして展開。公式説明でも「超高性能」と謳っており、処理チップにはクアルコム社製のSnapdragon 8 Gen 3を採用、メモリは最大16GBが搭載可能。現状発売するAndroidスマートフォンの中では最高峰の性能となっています。

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ASUS製のスマホといえば、「ROG Phone」シリーズを真っ先に連想するゲーム好きの方もいらっしゃるのではないでしょうか。同シリーズからは先日にも「ROG Phone 8」が発表されましたが、チップやメモリの構成はZenfone 11 Ultraとほぼ同じで、まさにゲーミングスマホと言ってもよいほど。

違いを挙げるとすれば、背面が光ったり空冷ファンで半ば強制的に冷やしたりするような「ゲーミング感」の有無で、どちらもゲームを本格的に楽むことができます。また、Zenfone 11 UltraにはROG Phoneシリーズで培ってきた冷却機構が本体内に採用されているようで、高性能チップのデメリットである発熱問題の解決も図られています。

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Type-Cポートの位置は端により、ゲームプレイのじゃまにならない設計

実際にベンチマークテスト(Antutu V10)を計測すると3回平均でのべ200万点~210万点と、名実ともに最高性能を発揮していることが伺えます。この性能だと「原神」はじめ、動作の重いアクションゲームも“余裕で”軽快に動作するでしょう。ただし、排熱機構が優秀がゆえに、高負荷時には本体がかなり熱を持つことになるのは注意点。

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また、公式紹介では近年何かと注目を集めるAI関係を全面に押し出しており、高性能チップを搭載することで「オンデバイス=端末上」でのAI処理が可能になったとアピールしています。一方で提供される機能としては「画像検索機能」「AI通話翻訳」「AI文字起こし」「AI壁紙」とあれば便利だな程度。特に文字起こしは現時点では使えず、後日のFOTAアップデートで対応予定とのこと。

バッテリーについては容量が5,500mAhで、給電は65W急速充電+Qiワイヤレス充電に対応と余念がない…かと思いきやパッケージには充電器が付属しておらず、65W充電を行うには規格に合うものや純正品を購入する必要があります。(最安13万超えなので付けて頂けると…)

【公式】Zenfone 11 Ultra 製品詳細・購入ページ(ASUS Store)

ディスプレイからFeliCaまで、死角なしの高クオリティ

処理性能面以外でも高性能スマホならではの仕様となっており、ディスプレイは6.78インチのAMOLEDを採用。リフレッシュレートは最大144Hzと、現在主流の90~120Hzからワンランク上の滑らかな映像体験が可能に。

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カメラについては、背面が「広角カメラ(5,000万画素/IMX890)」「望遠カメラ(3,200万画素/OIS搭載)」「超広角カメラ(1,300万画素)」の3眼構成となっており、明所や軽度の暗所での一般用途では十分な性能を発揮していました。一方、同価格帯の製品と比べると特段秀でている印象はなく、極端な暗所では他社機種にやや劣る可能性もあります。

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等倍ズーム
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ロスレス2倍ズーム

また、高性能チップの恩恵としてAIを活用した撮影時の最適化や撮影後編集も魅力だといい、AIアルゴリズムが自然な被写界深度を逐次選択してくれる「ポートレート動画モード」や、撮影したRAWファイルを直接処理する「HyperClarity」などでの利便性の補完が見受けられました。

さらに、日本国内で展開するにあたりベースモデルからのカスタマイズも行われており、おサイフケータイに対応。交通系ICカード「モバイルSuica」やQUICPayの利用、マイナンバーカードの読み取りなど普段使いにも問題ないです。

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Type-Cポートの位置は端により、ゲームプレイのじゃまにならない設計
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QUICPay対応

結論としては、総合的に非常にバランスの取れた一台という印象でした。現状最高峰の処理チップを搭載することで画像処理やゲームなども快適に行える上に、ディスプレイやオーディオ、カメラも相応以上のスペックに。幅広いユーザーのニーズに応える製品であると言える一方で、個性には乏しい印象もあり、一部の方には物足りなさがあるかもしれません。

【公式】Zenfone 11 Ultra 製品詳細・購入ページ(ASUS Store)

カラーバリエーションは、デザートサンド、エターナルブラック、ミスティグレー、スカイラインブルーの4色で、RAM/ROM容量の異なる計6SKUにて展開。価格は139,800円~159,800円にて、ASUS Storeをはじめ各種流通にて販売中。

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著者 編集部 IT/デジタル担当
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