時行が“可愛い”例のシーンが大バズり!注目アニメ『逃げ上手の若君』原作勢が見たアニオリ展開の魅力


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『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教室』などで知られる漫画家・松井優征の最新作『逃げ上手の若君』のアニメ放送が今夏より開始された。アニメ放送前には鎌倉・鶴岡八幡宮にて上映会が実施されたりと、注目度もかなり高いことが伺える。

筆者は元々原作を読んでいたのだが、本作はアニメならではの“良さ”が多く詰まっており、初見の視聴者だけでなく展開を既に知っている“原作派”の人が観ても十分に楽しめる作品だと感じた。今回はストーリーだけではない『逃げ上手の若君』の面白さをさまざまな視点から考え、深掘りしていく。

※以下、第一回〜第三回に関する言及を含みます

アニメの良さが“バズ”生み新規ファン取入れ

本作は実在した偉人・北条時行を中心に描いており、現在も集英社『週刊少年ジャンプ』にて連載中だ。“逃げる”ことに特化した才能をもつ時行が鎌倉幕府の崩壊をきっかけに戦いに身を投じ、仲間たちとともに天下を取り戻すため奮闘する……という物語である。

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7月6日放送 第一回「5月22日」

『逃げ上手の若君』で真っ先に思い浮かぶのは、第一回の終盤で主人公・北条時行が諏訪頼重に対し放った台詞「こら、死んだらどうする」ではないだろうか。本シーンは瞬く間にSNSで拡散され、本作が広く知られる要因になったことは間違いない。漫画原作がある作品では、アニメをきっかけに“バズる”カットというものが多く存在し、2021年にアニメ化され人気を博した『東京リベンジャーズ』での作中台詞「日和ってる奴いる?いねえよなぁ!!?」も同様である。

「こら、死んだらどうする」が人々を魅了した理由としては、アニメで時行の表情や声がより鮮明になったことが挙げられる。赤らめた頬や少年を感じさせる声がついたことで雰囲気がグッと増し、彼から目が離せなくなってしまうのだ。可愛さの中にも、うっとりさせるような表情を覗かせる時行の姿に“新たな扉”を叩いた視聴者も少なくないだろう。

本作で時行を演じている声優・結川あさきは過去のインタビューで同シーンを「時行が悦な表情を浮かべながら」「何度もトライさせてもらいました」と、制作陣との密なやり取りとともに綴っている。まだアニメを観ていない方は、ぜひこの目で一度確かめていただきたい。

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アニメ化決定時に「Aniplex Online Fest 2023」に出演した北条時行役・結川あさきさん

→詳細:夏アニメ『逃げ若』北条時行役・結川あさきが語るアフレコ現場での学びと芝居zの面白さ【連載02】 | アニメイトタイムズ (animatetimes.com)

“逃げ”を迫力満点に描くClover Worksの手腕

次に、本作の見どころでもある“逃げるシーン”に焦点を当てていく。第一回では裏切り者の武士たちに命を狙われた時行が、見事な身のこなしで逃亡する場面があり、彼が“逃げ上手であること”が改めて感じられる部分だった。数多の武士による攻撃を跳ね除けた時行の動きはアニメーションになったことでインパクトが増し、迫力満点に描かれているのも印象的だ。

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渡辺美咲

著者 渡辺美咲
スポーツアニメ・漫画作品を中心に愛するライター。定期的にコラボカフェや展覧会などにも足を運んでいる。