gumi、スマホ向けRPG「アスタタ」サービス終了を発表 純損失50億円超の一因、黒字運営模索も叶わず1年余りの撤退に
株式会社gumiは24日、同社が運営するスマートフォン向けゲーム「アスタータタリクス」について、サービスを終了すると発表した。提供終了日時は2024年9月30日15時で、運営チームによると、有償通貨の取り扱いは同日より終了している。
アスタータタリクス(アスタタ)は同社スタジオ「Studio FgG」が開発運営を行う本格シミュレーションRPGとして、2023年8月にサービスを開始。アーサー王伝説を題材としたハイファンタジーを舞台に、リリース初期から“すべてのルートのエンディング”までを実装という特徴の元展開。スマートフォンゲーム史上“最大級”のドラマティックな物語を描くとアピールしていた。
しかし、この度本年9月末をもって提供終了を発表。リリース以降、メインクエストの実装や現代編のリリースなど、ゲームの拡張に向けた様々な取り組みを行ってきたが、わずか1年余りでのサービス終了を余儀なくされた。
今後、サービス終了までの期間に各種通貨払い戻しや規模縮小を行うほか、最後までプレイヤーにゲームを楽しんでもらえるよう、複数のイベントやキャンペーンを実施する予定とも伝え、8月1日には新規シナリオイベント「フラージル・クローズ:edG」を公開するという。
運営元のgumiが6月に発表した通期決算では、モバイルゲーム事業における業績が大きく下振れしたことで、営業損失50.4億円、純損失59.34億円をそれぞれ計上していた。同事業は34億円の赤字転落となり、リリースからの「アスタータタリクス」の売上予想が大きく未達であったこと、28億円のソフトウェア減損損失を計上したことなどがが損失要因としていた。
当時、同社は今後について、5月以降の「アスタータタリクス」の黒字運用を目指すとしたものの、クローズする方向に入ったようだ。また、今後のゲーム開発方針において「オリジナルタイトルの開発を当面中止」する方針転換を発表し、中期計画でも推進する意向を盛り込んでいた。
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