見た目ほぼApple Watch?新製品「HUAWEI WATCH FIT 3」本音レビュー:機能性△も“10日間充電不要”の魅力アリ


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ファーウェイ・ジャパンは5月22日より日本国内にてスマートウォッチ「HUAWEI WATCH FIT 3」の販売を開始した。Amazon.co.jpほか通販や全国の家電量販店にて21,800円(税込)で取り扱われている本製品の魅力や改善点を、短期使用レポートとして各要点に絞って紹介する。

【外観】★★★★★:Apple Watch彷彿とさせる軽量ボディ

HUAWEI WATCH FIT 3(以降「FIT 3」)の外観は、端的に言ってしまえばApple Watchにとても似ている。画面ベゼルの丸みこそ違えど、やや縦に長いディスプレイ、右側面に備わるアクションボタンとクラウンは共通しており、シンプルながらも操作性に優れた設計になっている。(左側面はスピーカー口。)

FIT 3のOSには自社独自開発のHarmony OSが採用されており、ホーム画面もwatchOSソックリで、クラウンを回すことで、画面上のアイコンを拡大縮小したり、時計の操作を行ったりが可能に。悪く言ってしまえばパクリではあるが、スマートウォッチに奇抜さを求めていないため、ある意味この種のスタンダードを往ったとも言えそうだ。

本体の外寸は36.3mm(W)×43.2mm(H)×9.9mm(D)、重量は26gとなっており、同サイズの製品と比べるとやや軽い。実際にはこれにバンドの重量が加わるが、バンドはシリコン素材とナイロン素材の2種類が展開されており、シリコン素材の場合は40g程度になる。小型なスマートバンドには及ばないものの、一般的な腕時計よりも軽く、多くの人にとって着け心地は良いと感じると思われる。

クラウン部やベルトにはHUAWEIロゴ

【電池持ち】★★★★★:公称値“最大10日”を実現するロングバッテリー

そしてFIT 3の最大の魅力に感じたのが電池持ちの良さだ。メーカー公式では充電なしで10日間持つと謳われているが、実際に計測してみると、8日経過時点で26%の残量があり、最終的に10.5日間は全く充電が不要だった。(毎日0時頃に撮影した残量記録を参照)。

Apple Watchでは、廉価版のSEはたったの18時間、通常版の低電力モードでも36時間となり、短期スパンでの都度充電が必要だったが、この面倒を完全に解消できるのは大きなメリットだ。例えば旅行に行く場合、1週間程度の充電が必要なくなることで、専用の充電ケーブルを1本持ち歩かなくて良いのは陰ながら大きな魅力で、特にめんどくさがりの方は非常に有力な候補となっている。

【仕様】★★★☆☆:モッサリ感を克服、決済系は割り切りを

その他の仕様面でも前モデルより更新が行われており、FIT 3ではディスプレイのリフレッシュレートは60FPSに対応したことで、滑らかなアニメーションの表現が可能に。過去モデルや他社製品では低いリフレッシュレートであったが故に、どうしてもモッサリ感が抜けきれていなかったが、この課題が解消された、魅力的な改善になっていた。

天気アプリもスマホ同等の快適さ

スマートウォッチの使用シーンの一つである健康管理機能も充実しており、ランニングをはじめ多くのスポーツ活動を自動で検出し、1日の目標達成を通知してくれる。さらに心拍数、血中酸素濃度、皮膚温度といった基本的な測定に加え、ストレスレベルの測定や睡眠トラッキングまで細かく記録、専用の連携アプリで確認、数値向上のアドバイスなどもしてくれる。

ちなみに、都心や都市部の人には何かと便利なタッチ決済(モバイルSuicaやQUIC Pay)だが、FIT 3は非対応なので、その点では割り切りが必要だ。(中国大陸版ではAlipayなどのQR決済に対応しているとのことだが、日本版は搭載されておらず残念)

【機能性】★★☆☆☆:Appleに遠く及ばず、過度な期待NG

ここまで聞けば「安価、高機能、軽量」三拍子揃った死角なしとも思えそうだが、最も注意しなければいけない点として、機能性に改善の余地があるということが挙げられる。

前項にてFIT 3は独自OSが搭載されていると紹介したが、スマートフォンと連携での使用にはやや機能性に物足りない印象だ。たとえば地図アプリでナビをしながらサイクリングをする際、停車時に経路を見たいというケースを想定すると、Google Mapでは使用できず、HUAWEI独自アプリ「Petalマップ」でのみの対応になる。さらに、この機能は(国内では滅亡した)HUAWEIスマートフォンのみ対応という無理な制約もあるため、非常に勿体ない。

サードパーティ製 計算機

また、アプリストアについても一応「AppGallery」と呼ばれる独自ストアが用意されており、FIT 3向けに「Google Mapの通知を転送」「計算機」などがあるものの、多くは有料かつ動作不安定で、watchOSのような利用の想定は禁物だ。とはいえ、通知の受信やメッセージのクイック返信、アラーム、ストップウォッチ、双方向の探索、音楽プレーヤー操作といった一般的なスマートフォン連携はなんの問題もなく可能で「あくまでPCやスマホがメイン。スマートウォッチは時間見たり、簡単に健康管理したい」といった用途には必要十分だ。

クイック返信は内容を自由に設定可能

後半では機能性の貧弱さを指摘したが、これはある意味「10日間持つロングバッテリー」という最大の魅力の駆け引きによって生まれたものと思えば仕方のないとも感じた。つまり、性能重視派やiOSユーザーはApple Watch一択であり、電池持ちやコスパ重視ならFIT 3といったところだろう。

市井

著者 市井
オタク総研 媒体統括。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス

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HUAWEI WATCH FIT 3(Amazon.co.jp)