“1ドル158円突破”記録的円安はスマホにも影響?高コスパスマホ「Pixel a」最新モデルが8万超えの可能性も
26日のニューヨーク外国為替市場は1ドル158.33円の終値を付け、34年ぶりにも及ぶ記録的な円安となった。輸出入や観光など他業種に影響を及ぼす円安だが、ことIT製品やガジェットにおいても例外ではなく、愛好家から嘆きの声が相次いでいる。
特にスマートフォンにおいては、新製品を展開する国内メーカーが非常に少ない現状にあり、為替の影響を受けやすい製品として知られている。なかでも米・グーグル社が展開しているスマートフォンブランド「Pixel」を巡っては、消費者にとって芳しくない“予想”が見受けられている。
Pixelブランドの発売サイクルでは毎年秋シーズンに最新モデル「Pixel(無印)」とフラグシップモデル「Pixel Pro」を大々的に発売したのち、低価格な廉価モデル「Pixel a」を翌年初夏に展開している。なかでもPixel aシリーズはPixel Proシリーズと全く同じ処理チップを搭載しながらも、SIMフリーで6万円台とハイコスパな一台として知られている。
そんなpixel aシリーズの新型として、5月頃の発表が確実とされている「Pixel 8a」をめぐり、“カナダ地域での販売価格が明かされた”などとする投稿が話題に。投稿では128GBモデルが約700CAD(カナダドル)程度になる主張しており、日本円に直換算すると81,000円程度。(1CAD≒81円計算/4月27日時点)過去の販売実績を加味する場合、本格的に発売された場合の日本円価格は7.9万〜8.2万前後に着地するのではないかと予想されており、8万円超えが見えてくることに。
“価格崩壊”として注目されていたPixel 6a(2022年発売)と比べると2倍に迫る値上げとなる見込みのため「円相場関係なく」高コスパとは言い切れないかもしれないが、多様な要因による“覚悟”を決めるファンも見受けられている。
しかしながら、直近のような過剰な円安相場では買い控えを始めとした消費行動に大きな影響を受けることから、販売する地域によって価格を増減させ、実質的に為替の影響を抑えるメーカーも少なくない。特に米・アップル社はその傾向が見受けられており、ガジェット愛好家からはしばしば“Appleレート”と呼ばれるほど。例えば昨年発売されたラップトップ「M3 MacBook Pro(14インチ)」における当時のAppleレートは1ドル141円程度と、製品自体の値上げは行われたものの、やや割安になっていた。
今回のPixel aシリーズにおいては必ずしもこうした独自のレート補正が行われる保証はないものの、グーグルが国内のスマホシェアにおいて急伸を遂げている現状を鑑みると、多少の値上げ幅の軽減や、キャリア側が周辺施策を強化する可能性もありそうだ。