「信長の野望」の音楽や商標を広告に無断使用――コーエーテクモ、中華系企業を著作権侵害で提訴
コーエーテクモゲームスは8日、シンガポールの法人、YOUZU (SINGAPORE) PTE. LTD.に対し、著作権侵害等の行為の差止と損害賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に提起したと発表した。
被告は、シンガポールに本拠を置くゲーム会社として『成り上がり 華と武の戦国』、『インフィニティ キングダム-諸王の戦争【アイケイ】』、『ダイナスティ・オリジン(Dynasty Origins)』などのスマートフォン向けゲームアプリを配信・運営している。法人所在はシンガポールではあるものの、資本は「游族网络有限股份公司」にあり、2014年に深圳証券取引所に上場していた。
今回、コーエーテクモゲームスがYOUZU PTE. LTD.を提訴した背景としては、被告が「信長の野望」や「太閤立志伝」等の商標を無許可で自社のゲームアプリのWeb広告に継続的に利用していたことがあるとしており、使用していた商標にはタイトルや画像、音楽などが挙げられるという。
また、被告の侵害行為については今回が初めてではなく、過去に当社から複数回にわたって侵害行為に対する警告状を通知したものの、改善がなされず侵害行為が繰り返されていること、そして社名をも公然と無断使用していることなどが「ユーザー並びに当社のパートナー企業の不利益となるばかりでなく、当社ゲームの開発に携わるすべての関係者の努力を踏みにじるものであり、非常に悪質」として、提訴に至ったと説明した。