テレビ朝日、ホビー大手のコトブキヤを関連会社化「嫌な予感が…」期待と不安の声
テレビ朝日ホールディングスは5日、ホビー製造販売大手の「壽屋」の株式を追加取得し、同社を持分法適用関連会社とすることを決定したと発表した。同日に実施した取締役会にて決議し、追加取得後の議決権比率は15.07%となる。
壽屋はフィギュアやプラモデルなどのホビー関連商品の企画・製造・販売におけるトップレベルのメーカーとして、自社のホビーブランド「KOTOBUKIYA」を筆頭に、秋葉原でも自社ビル店舗を構える。近年では、プラモデル・フィギュアに続く新領域の確立を成長戦略としており、自社IP展開などを推進していた。
また、昨年11月にはテレビ朝日との資本業務提携を締結した上で、両社の強みを活かしたIPやコンテンツの開発・展開により、良質なコンテンツを生み出し続けるエコシステムを構築する方向で合意。そして今回、両社の強みを活かしたIPやコンテンツの開発・展開においてさらなる連携を深めるため、テレビ朝日は壽屋の株式を追加取得し、持分法適用の関連会社化した運びとなった。
資本業務提携契約では、オリジナルIP・コンテンツの共同開発および二次利用の共同展開、両社の保有するIP・コンテンツを活用した商品化、メディア展開等を協同して行う予定であかしている。この発表をめぐり、「KOTOBUKIYA」ブランドのファンやホビーファンからは期待と不安、両方の意見がSNSを通じて交わされていた。
KOTOBUKIYAでは新作から人気作まで、多数のゲームやアニメ作品とタイアップした新作ホビーを発売する一方、オリジナルを含むアダルト色の強いフィギュアも展開しており、造形のクオリティや挑戦的な表現などが人気を博し、ニッチな市場にも関わらず高い支持を得ている。そのため関連会社化以降、アダルト方面での先行きについて、大口株主であるテレビ朝日の意見を汲んだ方針変更が行われる可能性も少なくないとする声が見受けられた。
その一方で、先の提携内容にもある通り、両社IPを利用した商品化を推進することが想定されることから、テレビ朝日が製作参画を行うアニメ作品などとのタイアップが加速するという期待も寄せられている。
※編集追記…初稿時、フィギュア展開の項において誤解を招く表現がございました。訂正してお詫び申し上げます。