“アニメ原作”ゲームの現況『陰の実力者』は「誰も想像しなかった大きな成功」と評価『ダンまち』は初動好調も「鈍化」=運営会社


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モバイルゲームの開発運営を行うAimingは今月14日、自社の2023年12月期(1月~12月)における通期決算を公表。各種数値とともに、運営タイトルに関する現況や今後の展望を紹介した。

同日公表された発表資料や説明会動画によると、当該期は約13億900万円の営業損失を計上したことが明らかに。運営タイトルの『陰の実力者になりたくて!マスターオブガーデン(カゲマス)』が大きく貢献した一方で、新作ゲーム『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか バトル・クロニクル』(ダンクロ)の配信開始に伴うコンテンツ資産の評価損や宣伝費増加が影響したと説明していた。

損失材料とした『ダンクロ』はライトノベルやアニメなどで人気を博す『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』シリーズのスマートフォン向けアクションRPGとして2023年8月にリリース。当初は「リリース1ヵ月で世界収益800万ドル(=11.9億円,SensorTower調べ)を記録するなど好スタートを切ったものの、最新の資料では「好調な出だしも、売上鈍化」と説明していた。今後については今月15日にサービスを開始した「PS4/5版」を機に売上の伸長を図るほか、当該期に計上した評価損の反動から業績自体は改善すると見込んでいる。

その一方、同じくアニメ・ライトノベルが原作で、2022年に165カ国で同時リリースされたタイトル『カゲマス』については、安定的な運営を行っていると報告し、特に第4四半期(10月~12月)はリリース1周年施策が大きく伸長、全社の売上高の積み上げに貢献したと説明。

これについて、Aimingの椎葉忠志代表取締役社長は同日公開された説明動画にて「誰も想像しなかったほどの大きな成功」と評し、「アニメ2期の評価もよく、我々のゲームの評価もよく、すべての数字が好調だった。」と強調。続けて〈アニメIPは2期、3期と重ねることに視聴者は増えにくくなるのが一般に言えるが、その点において「カゲマス」はアニメ本編を補完するような役割も果たしており、コンテンツを充実させることで、継続的な事業の柱にしたい〉との意向を示した。

また、今後のタイトル展開についても言及が見受けられ、現在制作が決定している、2024年放送予定のTVアニメ『2.5次元の誘惑』を原作とする新作タイトル『2.5 次元の誘惑(リリサ)天使たちのステージ』については、先の「カゲマス」で培ったノウハウを活用するとしている。この他、2025年以降もグッドスマイルカンパニーとの共同事業でのオリジナルタイトルや、未発表の「新作アニメ系 プロジェクトW」の投入も控えているほか、先日にはコロプラ社との資本業務提携も発表している。<業界概況>

オタク総研編集部

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