バンダイナムコ、売上過去最高達成も「新作オンラインゲーム」評価損計上 劇場版好調の『ガンダム』貢献で業績押し上げ図る


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バンダイナムコHDは14日、同社の2024年3月期第3四半期における業績と決算を公表し、売上高が7,720億円と過去最高を達成した一方で営業利益は280億円減(前年同期比、以降同)を記録していたことが明らかになった。

同日に公表された決算資料によると、当四半期における最高売上高の達成について、ハイターゲット層(大人層)向け商品やカード商材、カプセルトイ等が人気となったトイホビー事業が大きく業績を牽引したと説明。また、同社が中期目標として掲げているIPプロデュース事業については「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」「転スラ」シリーズ等の映像配信、楽曲配信、ライブイベントの開催やライセンスビジネス等が貢献したとしている。

直近では1月26日(金)公開の「機動戦士ガンダム」シリーズ最新劇場版作品『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が興収ベースで過去最大級の盛り上げ理を魅せていることが報じられていたほか、IP体験型施設「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」がインバウンド需要により好調であることも成長要因となっている。

一方、営業利益の減少については主にデジタル事業が影響していると説明し、2024年期に投入した「オンラインゲームの新作タイトル」等に関わる評価損、次期中期計画を見据えタイトル編成の見直しが重なり、処分損を計上。デジタル事業単一での営業損失は450億円にのぼっている。これにより、通期業績予想の下方修正を実施しており、営業利益は1,250億円→820億円を見込んでいる。

なお、同社が保有している東映アニメーション株式約311万株の売出しを2024年期に行う予定を立てており、連結会計期間内にこれに伴う投資有価証券売却益を計上する予定であることも説明していた。

【事業別業績予想】
デジタル事業…売上:3600(±0)/利益:10(▲400)
トイホビー事業…売上:4900(+100)/利益:760(+10)
IPプロデュース事業…売上:800(▲30)/利益:90(▲20)
アミューズメント事業…売上:1100(±0)/利益:80(±0)
※単位:億円。括弧内は前回予想からの推移。