中国のスタートアップが“Apple Vision Proに似過ぎてる”VRデバイスを発売 通称「Vision SE」


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昨年6月に発表され、いよいよ今月より米国にて販売を開始した新型ヘッドマウントデバイス「Apple Vision Pro」。Apple社初となるVRデバイスであること、高品質パススルーで現実世界と融和したテクノロジー体験ができることなどが早くも注目を集めており、国内未発売かつ50万円以上という厳しい状況でも、購入を試みる者が現れている。

そんな中、中国のテクノロジー企業であるEmdoorVRが発売したあるVRデバイスが話題になっている…通称「Vision SE」。

製品の正式名称は「EM-AX162」で、過去にもヘッドマウントデバイスの開発を手掛けている深セン企業により開発、販売が行われている。確認する限り、昨年8月に深セン市内で開催されたITイベントが初のお披露目で、当初はあまり話題にならなかったものの、本年1月に“世界最大のIT見本市”と称されるCES2024に出展すると一部のメディアやインフルエンサーが反応。既に中国国内で流通していることが明らかに。

まさにVision Proが発表されたわずか2ヶ月後の発表だったことから、深セン企業らしさが際立つ出来事となっていた。そして、最も目を張るのは1399元(約2.9万円)という破格ぶりで、本家と比較すると約50万円以上安価。

市場で表立って販売されていないためか、中国国外のレビューや製品詳細はほとんど見つからないものの、中国国内では多数のニュースが出回っている。これらによるとスペックはクアルコム社のXR向けチップセット「Snapdragon XR」を、メモリは4 or 6GBをそれぞれ採用しており、性能としては1〜2世代前といったところ。

さらに、すでにVision SEを体験していると見られるレビュー動画も出回っており、筺体は仕上げに粗が目立っているが、Vision Proに酷似したものになっているほか、システム内部のUIも本家ソックリ。Vision Proの体験に近づくべく、メーカーなりに一定の開発は行われていることが伺える。

ほぼ模倣品と言っても過言ではないため、国外輸出はもとより国内販売でも訴訟リスクが存在し、実際に手に取ることは難しそうだが、中国の機転力は良くも悪くも顕在のようだ。

オタク総研編集部

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