大画面&軽量で2万円!格安タブレット「Redmi Pad SE」レビュー:動画視聴に最適だが、過度な期待はNG


アイキャッチ画像

Xiaomiは9月27日に新製品としてAndroidタブレット「Redmi Pad SE」を発売した。激安とも言える本製品は使い物になるのか、おすすめできるかを製品レビューとして簡潔にお届けする。

【Amazon.co.jp】Xiaomi タブレット Redmi Pad SE 4GB+128GB

大画面で動画を楽しむなら有力候補

Redmi Pad SEは本年9月27日に発売された「エントリー(廉価)モデル」に類されるAndroidタブレットで、価格はなんと21,800円。同価格帯でも似たようなタブレットはあるものの、世界第3位のスマートフォンメーカー「Xiaomi」製であることを加味すると非常にリーズナブルな製品となっている。

本体背面はアルミニウム合金のメタルボディを採用しているほか、本体前面のディスプレイは画面占有率84.4%であるため、安っぽさを全く感じさせないデザインとなっている。カラーはラベンダーパープル、ミントグリーン、グラファイトグレーの3色展開。

ディスプレイには1920px×1200pxのフルHD+11インチ液晶を採用。現状、ほとんどの映像コンテンツはフルHDであることから、動画視聴には必要十分のスペックであると言える。リフレッシュレートは廉価モデルながらも90Hz(=1秒間に90回映像を更新可能)と、一般的な60Hzのモニタディスプレイよりも滑らかな操作や映像を楽しめる。

なお、品質に関しては“廉価タブレットあるある”な少し輝度が暗めのパネルになっており、同価格帯or少し上といったところで、目を引くほどの美しさはない。2万円であることを加味すれば、筆者の個人的な感覚では十分だったが…つまり過度な期待は良くないということだ。

オーディオについては四隅にDolby Atmos対応クアッドスピーカーを搭載しており、11インチという大画面筐体を生かしスマホよりも迫力ある音楽体験が可能になっている。また、ストレージに関しては、128GB+microSDカード対応と妥協のない仕様になっており、飛行機で動画を楽しみたい方や沢山電子書籍を読む方にも問題なく使うことができる。


▲もはや珍しい存在となった「microSDスロット」と「3.5mmイヤホンジャック」も搭載

加えて、14時間の連続動画再生が可能(公称値)の8000mAhの大容量バッテリーを搭載しながらも重量は478gと11インチモデルの中では軽量な部類であるため、手持ちで操作しても疲れにくい印象だった。

激安タブで“あるある問題”も無し

前述したとおり、同様のタブレットはこれに限らず中華メーカーから1万円台後半〜2万円の製品が多数発売されているが、これらの製品には稀に“落とし穴”が存在することも。

スマートフォンやタブレットにはデジタルコンテンツの保護に使用されるGoogleのセキュリティレベル「Widevine CDM」がL1〜L3という3種類で提供されており、激安タブレットの中には最高ランクの「L1」に満たない製品が少なからず存在する。L1に対応していない場合、NetflixやAmazonプライムビデオなどで動画が再生できない、低画質でしか見られないといった問題が発生しうる。

しかし、今回のRedmi Pad SEは日本国内で発売される世界的メーカーのタブレットであるため、もちろんL1対応。実際にチェックアプリを通じてL1対応が確認できたほか、Amazonプライムビデオでの1080P再生も問題なくできたので、せっかくの高画質ディスプレイを活かせない…といった事態に陥る心配は杞憂だ。

エンタメ以外の用途は期待NG

大画面と大容量バッテリーを有しつつも軽量タブレットとして非常に魅力的なRedmi Pad SEだが、低価格という制約がある以上「処理性能が低い」というスペックのトレードオフが存在する。

OSはXiaomi独自の軽量化版カスタムOS「MIUI14 Lite based on Abdroid 13」であるため、YouTubeアプリやNetflixでの動画再生は問題なく動作する。しかし、「ウマ娘」等の中程度の負荷がかかるゲームは“ギリギリ快適”レベルであり、「原神」等の高負荷ゲームは低画質でなんとか動作する程度の性能だ。


▲動画を見ながらブラウザでウェブサイトを見る…といった大画面ならではの使い方も可能

そのため、大画面でゲームをしたい!イラストを書きたい!といった用途には“門前払い”だと断言でき、動画視聴や映画鑑賞のみでの使用を想定している場合にのみ“非常におすすめ”できる一台となっている。なお、低スペックでも問題ない用途として“カーナビの代用”が挙げられるが、本製品はWi-Fiモデル+GPS非搭載となっているため、高精度を求める用途にも不向きだ。

ゲームやイラスト等を楽しみたい方向けについては、同じくXiaomiから発売のコストパフォーマンス抜群のモデル「Xiaomi Pad 6」をおすすめしたい。こちらは4万円台とXiaomi Pad SEよりも2万円程高いが、4Kに迫る解像度とリフレッシュレート144Hzとを備えたディスプレイを採用した上位モデル。処理性能についてもチップに“そこそこハイエンド”なQualcomm Snapdragon 870を搭載しており、ゲームにもある程度耐用可能だ。

市井

著者 市井
オタク総研 媒体統括。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス

icon 関連リンク