マスク氏、X(Twitter)でブロック機能廃止の意向 開発者からは「ストア条項違反」指摘


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米・実業家のイーロン・マスク氏は19日、自身が事実上保有するSNS「X(旧・Twitter)」を巡り、現在Xにて提供されている「ブロック機能」の廃止を将来的に行いたい意向を示した。

「ブロック」とは、X(Twitter)において特定のアカウントから自分が投稿したポスト(ツイート)の閲覧を制限したり、ダイレクトメッセージの送信を遮断したり、タイムライン上から相手のポストを非表示にしたりすることが出来る機能で、相手を”拒否”するというアプローチで保身の一環として利用するユーザーが多数存在する。

なお、同サービスにはブロックと類似した「ミュート」と呼ばれる、自分のタイムライン上に見たくない相手の投稿を非表示にする機能も存在する。そちらの廃止については特段言及がなされていない上、DMでのブロックは継続するという点から「ミュートを活用すれば問題ないのではないか」との指摘の声も見れれる。

この一連の問題を巡り、「規約」という異なる視点での指摘がスマートフォン向けアプリを開発するデベロッパーの間で話題になっている。

というのも、X(Twitter)やFacebook、Redditのようなユーザーがテキストや画像を投稿して表現活動を行えるUGC(User Generated Contents/ユーザー生成コンテンツ)を含むアプリを提供するには「ブロック機能の実装」を義務付けるアプリストアが多く存在し、現にGoogle PlayストアとApp Storeはポリシーにて明確に定義されている。

UGC が含まれるアプリや UGC を提供するアプリでは、以下に示す UGC モデレーションを着実かつ効果的に継続して実施する必要があります。
(中略)
・UGC やユーザーをブロックするためのアプリ内システムを提供します。(Google Playストア ポリシーセンター

ユーザー生成コンテンツを含むAppでは、知的財産の侵害や匿名の嫌がらせなど、特定の問題が生じることがあります。悪用を防ぐため、ユーザー生成コンテンツやソーシャルネットワーキングサービスを含むAppは以下を備えている必要があります。
(中略)
・不適切な言動を行うユーザーをブロックする機能(App Store Reviewガイドライン

これらのことから、Xから正式にブロック機能の廃止が通達され、実際にアプリ側に実装されることになる際、両アプリストアが「ポリシーに準拠していない」との判断をとると最悪の場合アプリを継続して配信することができなくなる可能性も避られない。

今後、より本件について精査がされることが想定される上、イーロン・マスク氏は同サービス上の運営会社からは形式的に離脱しているため実際に廃止になるかの真偽は不明であるが、デベロッパーからは「こうした問題も加味せず見切り発進してしまうのはイーロン・マスク氏らしい」との意見も見られていた。

(編集部=寺田,Image by BoliviaInteligente

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