「一眼レフは無意味、iPhoneで天の川撮って」と他者の作品を無断転載、転載被害者からも非難
Twitter上で「天の川写真」を巡る盗用問題が話題になっている。
話題となったのは「ぷろぷろ」と称するユーザーが投稿したツイート。投稿されたツイートには「断言します。7月7日の七夕はiPhoneで天の川の写真を撮ってください。」と始まり、「一眼レフは無意味」とのポジショントークを添えた上で、天の川銀河の夜景写真の作例を掲載している。
https://twitter.com/propro11233_/status/1677059911992360961?s=20
この写真について、ツイートを見たネットユーザーから「無断転載ではないのか?」との意見が続出。特に添付写真の4枚目には「Photography by Botch」とのウォーターマーク(透かし)が残ったまま掲載されていることが伺える。
このツイートが引用リツイートなどで拡散されると、写真家の大西浩次さんが2枚目の写真は自分の作例であるとコメントし、無断転載が確実であることが判明。加えて、この写真は一眼レフを用いて撮影されていることも御本人が言及しており、ますます投稿者の倫理を疑問視する声が上がっていた。
本件に関し投稿者本人からのコメントは執筆時点では一切ないものの、2枚目の写真は権利侵害として削除されている。
「iPhoneで撮った」とは書いていない巧妙さ
この投稿を巡って、無断転載以外にも「この写真は一眼レフの転載であってiPhoneで撮った訳では無い」ことも明らかになっているが、ツイートの文章をよく読んでみると「iPhoneで天の川の写真を撮ってください。」としか書いておらず、iPhoneで撮影したとは書かれていない。この点においても事実誤認を引き起こしやすくした投稿者本人への非難を引き立たせた要因の一つとして挙げられる。
なお、この投稿には先日正式リリースとなったTwitterの新機能「コミュニティノート」による注意書きの記載が行われており、すべて無断転載とした上で写真の参照元が確認できた。
「コミュニティノート」とは”ツイートの背景情報”を投稿主以外でも書き込めるようにしたもので、誤情報の拡散を抑止できるのではないかと期待されていたために、このようなユーザーへの牽制へも役立つことが伺えることとなった。(編集部=寺田)