Twitter新機能「コミュニティノート」は広告ツイートも対象 悪質広告のまん延防止にも期待


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Twitter(X)は7月、以前よりプレビュー版にて提供されていた「コミュニティノート」機能の正式リリースを行った。コミュニティノートとは、Twitter上に投稿された”誤解を招く可能性があるツイート”に対し、Twitterユーザーが協力して背景情報を提供する機能群。

昨年12月よりプレビュー版として提供が行われて以降、一部のツイート画面にて「閲覧したユーザーが他のユーザーにとって役立つと思う背景情報を追加しました」として表示されるように。また、同時に「このノートは役に立ちましたか?」という質問形式で「はい、少し、いいえ」の3段階評価が背景情報を評価することも可能になっている。

今回の正式リリースによりコミュニティノートに背景情報を追加できる利用者が拡大し、日本国内で投稿されたツイートでも多く見かけるようになり、誤情報の拡散への抑止力になる、と評価する声が多く見受けられる。

そして、このコミュニティノート機能は同社が提供する広告配信サービス「Twitter広告」を経由して投稿されたツイートにも適用されることが利用者の間で話題になっている。以下のツイートを例に挙げると、ツイート内の動画ではテトリスのようなブロック積み上げゲームを紹介しており、アプリのインストールを促している。

しかし、付帯しているコミュニティノートの投稿では外部のアプリレビューサイトの記事を引用しつつ、動画の内容と実際のゲーム内のプレイ内容に相違があることを指摘している。実際に当該ゲームを開いてみると、コミュニティノートの投稿通り手動でブロックを当てはめるパズルゲームであることから、正確な情報であることが確認できた。

もう一つ話題になっている同様の例としてショッピングサイトによる商品プロモーション広告が挙げられる。以下のツイートでは首に装着するタイプの冷却製品を紹介しているが、コミュニティノートではリンク先「j.jwdthl-mall.com」のショッピングサイトにおける不備を指摘している。

日本国内でECサイト等を介して通信販売を行う際、特定商取引法に基づく表示義務が課せられている。これには送料や決済方法、払い戻し規定、事業者情報を記載する必要があると定められているものの、当該ショッピングサイトには住所や責任者・電話番号といった事業者情報の記載がなされていない。

今回のコミュニティノートではその点について消費者庁の解説ページに記載されている事項を交えながら、簡潔にわかりやすく紹介しているほか、サポート用メールアドレスも使い回しである可能性が高いことも指摘していた。

このように、Twitterのコミュニティノート機能は広告投稿にも開放されていることが伺え、ユーザーの間では悪質な広告の誤認を未然に防ぐことに寄与するとしつつ「Twitter側にとっては広告出稿者はお客様であるにもかかわらず、同等の対応を行う姿勢」と併せて高く評価する声が多く見られた。