ホロライブ運営、ファンからの連絡や通報が“月7000件”も来る 以前はGmailで対応していた
株式会社インゲージは2日、自社のコミュニケーションプラットフォーム「Re:lation」が「ホロライブプロダクション」で知られるカバー株式会社に導入されたことを発表した。
同社はあわせて採用に至った経緯も公表。カバーは現在、国内外のファンから寄せられる問い合わせや通報が月間7,000件を超える規模に達していることを明らかにした。問い合わせには一般的な連絡だけでなく、タレントを守るための誹謗中傷に関する通報など多岐にわたる内容が含まれている。
カスタマーリレーションズチームが日々対応しているなかで、同社はこれらの膨大な問い合わせリクエストをすべてGmailの共有アドレスで対応していたと言及。そのうえで、従来のGmailによる運用では対応状況が見えにくくなる「ブラックボックス化」や属人化が深刻化していたという。
加えて部署ごとに異なるツールが混在しており「誰がどのメールに対応しているのか」が把握しづらい状況が続いていたといい、管理体制の強化は急務となっていたことを受けてRe:lationの採用に踏み切った。
ツール選定にあたり、カバーは現場担当者からの使いやすさの評価と、管理者側から見た移行コストの低さが決め手となったと言及。同社のカスタマーリレーションズチーム マネージャー宇川拓志氏は、トライアル時点で「日本人のやりたいことを詰め込んでいる」と感じる直感的なUIが即時運用につながったと説明する。
導入後は対応状況の可視化が進み、属人化は大幅に解消されたという。宇川氏は「『誰が何を担当しているか』が一目瞭然になった。以前はメールソフトを一つひとつ確認していましたが、今はRe:lationのトップ画面を見れば、メールの量や内容の危険度を『瞬時に判断できる』ようになりました」と語り、異常検知の速度も向上したと強調する。
カバー社は今後、コーポレートサイト対応にとどまらず、メタバースやECなどサービスごとに分散しているメール対応を集約し、全社的なコミュニケーション基盤としてRe:lationを展開し、ガバナンス強化を図る。
