北陸新幹線開業で注目の福井・若狭路、観光連盟がアピール「三方五湖の絶品パノラマ&美食を体感して」
一般社団法人若狭湾観光連盟は11月、東京都内でメディア向けイベントを開催し、福井県南部の若狭路エリアの魅力を紹介した。北陸新幹線の敦賀延伸により、東京から敦賀まで最速3時間8分でアクセス可能になったことを背景に、首都圏からの観光客誘致に力を入れる。
今回は、ラムサール条約登録地である三方五湖を360度の大パノラマで一望できる「レインボーライン山頂公園」を中心に、海、湖、山、川と四季折々の自然が楽しめる同エリアを紹介する。
新幹線でぐっと近くなった若狭、以外な“推し活”需要も
担当者はまず、北陸新幹線の開業による利便性向上を強調。「東京から敦賀まで北陸新幹線で約3時間8分と関東・首都圏からの週末旅行にも適したエリアになりました」と説明。これまで同地域は大阪・京都からの来訪が中心だったが、これからは「乗り換えなし」という利点で関東からの訪客も目指す。
アクセス向上を踏まえ、若狭湾観光連盟が特に推すのが、福井県美浜町と若狭町にまたがる5つの湖「三方五湖」を代表する景勝地やレインボーライン山頂公園の周辺。

「リフトやケーブルカーで山頂公園まで上がっていただくと、5箇所のテラスから三方五湖、若狭湾、そして大空の広がる360度の大パノラマをお楽しみいただけます」と担当者。2022年10月からは三方五湖有料道路の通行料が無料化されており、車を使ってのアクセスしやすくなっている。
山頂公園では、春と秋に咲き誇る約110種600株のバラ園(5月下旬~6月下旬、10月下旬~11月下旬)や、四季折々の景色が楽しめるほか、足湯やカフェ・レストランも充実。「海老天おろしそば」や「梅おろしそば」などの食事、「リッチバーアイスクリーム」などのスイーツも提供されている。
また、三方五湖の一つ「水月湖」の湖底には、7万年以上の歳月をかけて45mにも積み重なった「年縞」と呼ばれる地層の縞模様がある。この世界的にも非常に貴重な年縞に特化した世界で唯一の博物館が、福井県年縞博物館だ。
考古学や地質学における「世界標準のものさし」として、年代測定の精度を飛躍的に向上させたこの年縞。依然には人気アイドルグループSnowManのメンバーが当館を紹介したことがキッカケに、ファンの訪問が増えたといい、意外な”推し活”も見られたようだ。

ボードやサイクリングも。多彩な楽しみ方を提案
2023年4月にオープンした美浜町レイクセンターでは、日本初のモーター推進遊覧船が就航。動力を全て太陽光発電などの再生可能エネルギーで賄い、エンジンではないため静かな乗り心地が特徴だ。およそ9kmの航路を約50分間、1日5便で運航しており、全便にガイドが添乗する。
同施設ではレンタサイクルも利用でき、「高低差がほとんどなく、湖のそばを走る爽快感や景観を楽しんでいただけます」と担当者。JR敦賀駅からJR若狭高浜駅までを結ぶ全長約126kmのサイクリングルート「わかさいくる」も整備されており、市町ごとのショートルートで三方五湖周辺を巡ることも可能だといい、ツーリングにも◯。

そんな新幹線開業により冬季の観光需要も見込めることもある同地域だが、北陸の冬はどうしても「雪が多い」イメージがある。しかし、担当者きよると「福井南部は雪はそこまで降らない」と紹介。同じ福井県内でも南部エリアは比較的温暖で、冬でも観光を楽しめる貴重な地域であることをアピールした。
これから冬シーズン!豊かな食文化と歴史・祭りも見どころ
グルメ面では、秋冬シーズンには越前がに、若狭ふぐ、若狭かき、ぼたん鍋など旬のグルメが満載。11月中旬から6月頃まで楽しめるいちご狩りスポットも紹介され、年間を通じた食の魅力を紹介した。
「新幹線開業により、海、湖、山、川と四季折々に移り変わる美しい景色を、より多くの方に気軽に体験していただけるようになりました。ぜひ若狭路へお越しください」。

若狭湾観光連盟では、こうした魅力を味わえる「敦賀・若狭で冬の味覚満喫プラン」をJTB・楽天トラベルにて販売中。前述の海鮮料理が楽しめる温泉宿と、敦賀・若狭の特産品などと引換えできる「おみやげ引換券」がついたパッケージ商品となっている。
また、協会はウェブサイト「青々吉日 TSURUGAWAKASA」でも詳細な観光情報を発信しているとのこと。