フジメディアHD、広告収入回復で業績予想を上方修正 純利165億→185億へ「改革プラン」も更新
フジ・メディア・ホールディングスは10日、2026年3月期(25年度)の業績予想を修正した。営業損益は前回予想の120億円の損失から105億円の損失に縮小し、当期純利益は165億円から185億円へと20億円の増益を見込む。
25年度上半期の業績は、前期から続いていた、フジテレビジョンの事案の影響により地上波テレビ広告収入が落ち込んだことなどを背景に営業損失を計上し、連結全体でも営業損失となった。
しかし通期予想については、フジテレビで第2四半期以降、地上波テレビ広告収入の回復が進み前回予想値を上回る見込みとなったと共有。具体的に地上波テレビ広告収入の通期見込は785億円と前回予想から10億円増加する。

これに加えて、費用コントロールによる収益性の改善が進んでいることなどから、この度利益面で前回予想を上回る見通しとなった。
なお、同社は本発表とあわせて、今年5月に発表した「改革アクションプラン」のアップデートを実施。人権・コンプライアンス意識の向上とガバナンス体制の強化、事業改革などの取り組みを通じた成長プランとして、重点取り組みテーマや株主還元の具体策を記載した。
メディア・コンテンツ事業の重点取り組みテーマとして「放送・メディアの収益性強化に加え、IP(知的財産)を軸にバリューチェーン全体でのマネタイズモデルを構築する」ことを挙げ、コンテンツビジネスの強化・拡大を念頭に置いた方針を示した。