東映、決算発表で「スーパー戦隊」特段の言及無し 仮面ライダーは1ページ使って海外展開を紹介
東映は14日、2026年3月期の中間決算を発表し、売上高は913億3600万円で前年同期比4.1%増、中間純利益は119億1700万円で同57.0%増と大幅な増益を達成した。
主力となる映像関連事業では、映画領域において『映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!』がヒットしたほか、『花まんま』『BAD BOYS -THE MOVIE-』『でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男』なども好稼働に。一方、前年同期の『帰ってきた あぶない刑事』の反動減などが響き、セグメント売上高は4.4%減、営業利益6.4%減となった。
ドラマ領域では『仮面ライダーガヴ』『仮面ライダーゼッツ』『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』などを製作。特撮キャラクターの国内商品化権営業は旧作の周年記念施策やゲームアプリ等への版権許諾が堅調に推移した。
なお、同社をめぐっては『スーパー戦隊シリーズ』に係る今後の展開にまつわる報道がなされ連日話題を集めていたが、同日には特段の開示や言及はなされていない。
「仮面ライダーゼッツ」海外同時配信の試みを紹介
一方、特撮関連では、現在放送中の『仮面ライダーゼッツ』について「世界サイマル(同時)配信を開始」と題したスライドを一枚設け、海外展開に注力していることを説明した。

今回、中国でのサイマル配信を実施するにあたり、同社は「従来は日本の放送から中国での配信まで、半年以上のタイムラグがあり、その間に海賊版が蔓延し、正規の映像の流通および商品の営業に支障をきたしておりました。」と説明。
「この度、日本の放送との同時配信が実現したことにより、海賊版の抑止と、商品事業の拡充が期待されます」とコメントしたほか、初回放送よりXの世界トレンド一位を獲得するなど、反響にも言及している。
興行関連事業では、2025年7月27日に直営館「丸の内TOEI」が閉館したものの、子会社のティ・ジョイによるシネコン運営が事業の中心となった。『名探偵コナン 隻眼の残像』『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』『国宝』『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』『マインクラフト/ザ・ムービー』『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』などの大ヒットが牽引し、セグメント売上高は40.8%増、営業利益は149.3%増と大幅な増収増益となった。
