ソニーG、『鬼滅』映画好調で音楽事業「942億円増収」 通期見通しを1兆9800億円に上方修正


ソニーG、『鬼滅』映画好調で音楽事業「942億円増収」 通期見通しを1兆9800億円に上方修正
海外各国でも公開された「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」(タイ・バンコク、2025年9月撮影)

ソニーグループは11日、2026年3月期第2四半期(中間期)の連結決算を発表。売上高は前年同期比3.5%増の5兆7295億円、営業利益は同20.4%増の7689億円、中間純利益は同14.5%増の5812億円となり、増収増益となった。

事業別では音楽分野(アニメ関係含む)が特に好調で、第2四半期の売上高は942億円(同21%)の増収を記録。営業利益についても増収に連動する形で250億円(28%)の増益だった。

増収要因としては、7月公開の「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」の貢献などによる映像メディア・プラットフォームの収入増加が上げられている。音楽制作及び音楽出版におけるストリーミングサービスからの収入増加も寄与した。

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音楽事業について

これを受けて同社は2025年度通期の音楽分野の業績見通しを8月時点から上方修正。売上高は1兆9800億円と1100億円増、営業利益も3850億円と250億円増にそれぞれ修正した。増額の主な要因は前出の『鬼滅の刃』の貢献などによる映像メディア・プラットフォームの収入増加と為替の影響としている。

『鬼滅の刃』は他事業にも好影響

また、音楽事業だけでなく、同社の映画事業にも好影響を与えている。事業全体では3%減収 となっているものの、北米最大のアニメ配信サービス「Crunchyroll」単体ではプラットフォームとして増収を記録。『鬼滅の刃』でグローバル配給や有料会員数増加が寄与したことを要因としている。

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※Crunchyrollとソニー・ピクチャーズは日本と一部のアジア地域を除く全世界の配給を担当している

著者 経済/社会担当
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