アニメ業界初の“動画指南書”海外へ輸出―国外の業界志望者もトレス・タップ割の基礎学べる

一般社団法人日本アニメフィルム文化連盟は15日、書籍「アニメータースキル検定 トレス・タップ割検定 6、5級教科書」の英語版をAmazonで発売した。日本のアニメ業界で初めて(※)となる動画制作の指南書を英語化し、海外の志望者やアニメファンに届ける取り組みとなる。
この教科書の日本語版は2024年9月に発売開始され、現在までに累計発行部数1万部を記録し、同連盟は「異例のヒット」を説明している。現役アニメーターからは「新人の時に欲しかった」とのコメントが相次いだといい、そのニュアンスをそのままに完全英語化を実現した。
販売は日本のAmazonだけでなく米国版サイト(Amazon.com)でも同時に展開。国内の英語話者だけでなく世界中のアニメファンがアクセス可能となっている。
同連盟ではアニメ業界における人材育成機能の低下に強い危機感を持ち、2024年からアニメータースキル検定を実施しており、検定の参考書として教科書が発売された。
本書ではアニメーターの種類や仕事内容のほか、動画アニメーターの基礎である「原画トレス」「目パチ・口パク」の手順を徹底解説している。アニメーター志望者はもちろん、一般のアニメファンにも手に取ってもらいたい内容に仕上がったとしている。
※アニメーター技術のうち「動画」に特化した指南書では初とのこと