世界的にアニメは主流――Netflix、全会員の半数以上がアニメを観ている 年間10億超再生


世界的にアニメは主流――Netflix、全会員の半数以上がアニメを観ている 年間10億超再生
Image by freestocks

動画配信大手のNetflixは、同社プラットフォームにおけるアニメコンテンツの視聴状況について公表。現在、全世界のNetflix会員の50%以上がアニメを視聴したことを明らかにし、ジャンルとして「ニッチではなく主流」の地位を確立したとの見解を示した。

同社によると、2024年単年でアニメは10億回以上視聴され、過去5年間で視聴数は3倍に増加したという。また、今年前半だけで8作品のアニメがグローバル・トップ10(非英語)リストに入り、『薬屋のひとりごと』や『わたしの幸せな結婚』が並んだ。特に昨年は「記録的な年」だったとし、33作品が同リストに登場、2021年の2倍以上の数字を記録した。

海外のアニメ配信プラットフォームとしてNetflixはソニー系のクランチロールと並ぶ知名度があるが、こうしたアニメの世界的普及を支える要因として、多言語対応の充実を挙げた。

同社によると最新のアニメタイトルは世界同時配信され、最大33言語での吹き替え音声が用意される作品もある。実際に会員の80~90%が吹き替え版でアニメを視聴しており、言語の壁を越えた環境が新たなファン層の開拓に寄与しているとした。

特に日本発のコンテンツは英語以外の作品として世界で2番目に視聴されており、アニメが牽引しているという。特に世界独占配信となった新作アニメ『SAKAMOTO DAYS』は米国、フランス、ドイツなど複数の国でトップ10に数週間ランクイン。

また、同社が製作も務める実写版『ONE PIECE』は公開により、米国では漫画第1巻の売上がほぼ2倍に増加したと強くアピールした。こうした人気はブラジルやメキシコでも拡大し、インド、インドネシア、アフリカ各地でも急速に成長している。

同社は今後についても「アニメは他に類を見ないほど力強いメディアです。感情豊かで大胆、そして無限の想像力を秘めています」とし、日本クリエイターとの連携や投資を通じて、新規IPから人気の既存シリーズまであらゆるタイトルを提供していく方針を示した。

著者 編集部 経済・社会担当
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