中華EV車で頭角現すシャオミ、人気ゲーム「グランツーリスモ」とコラボ 両者提携でゲーム内に登場

スマートフォンを中心に家電などを展開する中国のテクノロジー企業大手・シャオミとゲーム開発会社のポリフォニー・デジタルは7日、パートナーシップを締結したと発表した。この提携の一環として、シャオミが開発した電気自動車(EV)の最上位モデル「Xiaomi SU7 Ultra」が、『グランツーリスモ7』に収録される。
「グランツーリスモ」は、実車の持つ性能を忠実に再現する本格的なドライビングシミュレーターとして開発され、多数のナンバリングタイトルが制作されてにたが、今回の提携により、シャオミ製車両が初めて「グランツーリスモ」シリーズに登場することになる。
「Xiaomi SU7 Ultra」は、シャオミが2024年に発売した同社初のEV「Xiaomi SU7」シリーズの最上位モデル。シャオミの研究開発チームは、ドイツのニュルブルクリンク北コースを含むサーキットで走行試験を重ね、車両性能の改良と安全性の検証を行ったともアピール。自社開発の3モーター構成システム「HyperEngine V8」を搭載し、最高出力は1,548PS、0-100km/h加速は1.98秒と公表されている。
発表に先立ち5月には、ポリフォニー・デジタルの代表でグランツーリスモのプロデューサーである山内一典氏が北京を訪問。シャオミグループの創業者である雷軍氏と会談し、シャオミのEV工場を視察したほか、SU7 Ultraのテストドライブも行った。
山内氏はシャオミが開発した車両や、それを取り巻くスマートエコシステム、さらにニュルブルクリンクでの走行性能を評価。一方、雷軍氏は両者の使命が一致しているとして、共通の価値観が今回の協力につながったとした。
山内氏コメント「Xiaomiとのパートナーシップをスタートできることを大変嬉しく思います。中国の自動車産業は急速に発展しており、自動車分野で新興勢力となったXiaomiは、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、家電製品に至るまで、包括的なスマートエコシステムの中核を担う卓越した車両、Xiaomi SU7シリーズを既に開発しています。さらに、Xiaomi SU7 Ultraプロトタイプは、ニュルブルクリンクにおいて従来のパフォーマンスベンチマークを超越しました。これらの成果を目の当たりにし、私はXiaomiの勇気、好奇心、情熱、そしてこうしたマイルストーンを達成するためのたゆまぬ努力に深く感動しました。この精神は、『グランツーリスモ』とポリフォニーデジタルの理念と深く共鳴していると感じています。」
雷軍氏コメント「テクノロジーを通じてより良い社会を築くという山内氏の先見の明のある哲学に深く共感しています。これは、世界中のすべての人々が、アクセスしやすく革新的なテクノロジーを通じてより良い生活を送れるようにするというXiaomiの使命と完全に一致しています。私たちの共通の価値観が、このコラボレーションへの道を切り開きました。グランツーリスモは、妥協のない品質と体験で世界的に高い評価を得ており、Xiaomi SU7 Ultraが採用されたことを大変光栄に思います。より多くのグランツーリスモプレイヤーや自動車愛好家の皆様に、当社のような高性能スマートEVの性能をご紹介できることを楽しみにしています。」