povo2.0、通信制限の条件を変更 YouTubeを“実質無料無制限”で見る巧妙なハックにメス

KDDIはオンライン専用プラン「povo2.0」の利用者に対し、通信制限および無料通話に関する条件の一部改定を実施することを発表した。改定は6月4日(水)より適用される。
povo2.0は使いたいデータ容量を都度購入する「トッピング」が原則の通信プランとして提供されており、そのトッピングを購入しない状態では「128kpbs」の極めて遅い速度制限が設けられている。

公式アプリから無理やりYouTubeを見るハックが存在した
しかし、この速度制限はpovo2.0の公式アプリ内における通信には適用されず、通信速度制限の対象外としてきた。だが、現状同社の意図しない形でこの仕組みが利用されるケースが確認されたことを明かし、今回の改定に至った。
改定後は、通信速度最大128kbpsの制限が適用されない通信として、「povo2.0アプリ内でのデータ残量の確認、トッピングの購入に関するデータ通信のうち、当社が指定したものへの通信」に限定される。
なお、ここでの「意図しない」は詳しく説明されていないが、Xで共有されている情報によると、公式アプリ上でWebページを表示しているエリアからKDDIの企業ページを跨ぐことで「YouTube」「X」にアクセスする手段が該当するという。この方法を使うことで、通信制限がかからずにYouTubeの動画が視聴できる、実質無料のハックが実現したという。
また、料金がかからない通話に関しても見直しが行われ、今後は「緊急通報(110番、118番、119番)に係る通話」「povo2.0アプリ内でのデータ残量の確認、トッピングの購入に関するデータ通信のうち、当社が指定したものへのデータ通信」のみが無料と明記される。
同社は、「ご利用のお客様にはご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます」としている。