【おさらい】UQ mobileが値上げ発表、薄まる割安感の実態は?既存プランも改定不可避


【おさらい】UQ mobileが値上げ発表、薄まる割安感の実態は?既存プランも改定不可避

UQ mobileが6月から提供を開始する新料金プラン「コミコミプランバリュー」と「トクトクプラン2」が話題になっています。同時発表されたauよりも幅が広い「500円台」の値上げとなった新プランですが、新規受付の終了も決定した既存プランと比べてどのように変わるのかをおさらいします。

新プランは値上げの代わりに「サービス充実」

新たに登場する「コミコミプランバリュー」は月額3828円で、従来の「コミコミプラン+」から550円の値上げとなります。その代わりに受けられるのがデータ容量増量(30GB→35GB)と月額548円相当の「Pontaパス」のセット提供です。

Pontaパスには、ローソンで使える週替わりクーポン「ウィークリーLAWSON」や、au PAY決済時のPontaポイント還元率アップサービス「Pontaパス ブースト」などが用意されています。また、10分以内の国内通話無料や「電話きほんパック(V)」のサービスも標準で利用可能です。

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なおコミコミプランバリューには「バリュー」の名の通り、原則として「〇〇割」は提供されません。ただし、「UQ親子応援割」を利用中の「コミコミプラン+」ユーザーがプラン変更した場合は、割引が継続適用されるようです。

そしてもう一方の「トクトクプラン2」は月額4048円で、従来のトクトクプランから583円の値上げとなります。月間データ利用量が5GB以下の場合自動で割引となる点が特徴で、変更点はデータ容量倍増(15GB→30GB)と、割引適用の下限の引き上げ(1GB→5GB)となっています。

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先述のバリュープランとは異なり、「自宅セット割」「家族セット割」の対象となっています。前者の場合は月額1100円が、後者の場合は月額550円がそれぞれ割引に適用される(併用不可)ほか、au PAY カード支払いでの220円割引も利用可能です。

これに加え、5GB以下の利用で適用される割引1100円を加えると最安で月額1628円まで下がります。

共通特典や衛星通信サービスの割引なども用意

両プランとも、使い切れなかったデータ容量は翌月末まで繰り越し可能です。また、対象のサブスクリプションサービスに加入すると、Pontaポイントが貯まる「サブスクぷらすポイント」の還元率が、6月3日から最大15%から20%にアップします。
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また、両プラン利用者にはauの衛星通信サービス「au Starlink Direct」が通常の3分の1となる月額550円で提供されます。圏外でもテキストメッセージの送受信やGeminiを使った検索などが利用できますが、通常のデータ通信は行えません。

既存プランはどうなる?値上げは不可避か

気になる現行の既存プランの行方ですが、「コミコミプラン+」「トクトクプラン」「ミニミニプラン」や「UQ親子応援割」が6月2日に新規受付を終了することが発表されました。特に「ミニミニプラン」は割引フル活用で1078円になるので、最低維持料金を見てみると値上げは否めません。

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既存プラン

そして、これらのプランについても今後改定を予定していることも判明。具体的な内容は発表されていませんが、業界や社内動向を鑑みると順当に値上げとなるでしょう。そのため、既存プランの利用者はもちろん、6月2日までに駆け込んで契約した場合でも将来的な値上げは不可避と想定されます。

一連のプラン刷新について、KDDI側はauのネットワーク品質野優位性を強調。外部機関Opensignal社の「つながる体感」において、国内キャリアトップであるとアピール。UQ mobileはauと同じ通信ネットワークを使用するため、この高品質な通信環境を同様に享受できるとしています。

今回の新プラン発表は、データ容量増量や付加サービス追加という体裁をとりながらも、実質的には値上げとなる内容です。自分の利用スタイルと照らし合わせて、新プランのメリットが値上げ分に見合うかどうかを見極める必要がありそうです。

著者 山口雅史(編集部 経済社会)