「○○が言及したブロガー」Xの鬱陶しい投資スパム、有志が”大量駆除”に成功 一時凍結率100%を達成

近頃Xでは「○○が言及したブロガー」との文言から始まる投資詐欺の誘導が蔓延し問題となっている。いわゆる「投資スパム」と称されるもので、一つのポスト(投稿)に数十から数百件のスパム返信が投稿されていることもしばしば。
現在多く確認されている手法は堀江貴文氏や前沢友作氏、テスタ氏などの著名投資家・起業家の名前を使い、あたかもその方がが推薦しているかのような文言でLINEの「オープンチャット」へ誘導を図るもので、フォロワー数の多いアカウントの投稿に対して大量のリプライを送りつけている。
具体的には「以前(著名人)さんが言及したブロガー。@(ユーザー名)しばらく観察していたら、毎日良い銘柄を紹介してくれているのがわかりました。フォローした後、私も同じ株を買って、〇〇万円稼ぎました。」といった定型文が用いられ、これがひっきりなしに連続投稿されている。

スパムの首謀者を一斉通報、一時「中国語で殺害予告」受けたとも明かす
先日5月1日には石川県で1億4800万円の詐欺被害が報告された。手口としては、SNS上で知り合った著名人を名乗る人物から「先生が優良株を推奨する」などと投資話を持ちかけ、投資資金や保証金の名目で送金を促すというもの。この件が上記のような投資スパムに起因するものかは不明なものの、単なる「鬱陶しい」にとどまらない事態となっている。
こうした状況を受け、3月下旬よりにXユーザーでインプレゾンビ研究家と称する「まさや」氏やVTuber「バーチャル美少女ねむ」氏を中心とした有志が「X投資スパム駆除作戦」を実施。一時的ではあるものの、5月1日に詐欺アカウントの大量凍結に成功したことを伝えた。
これらの投資スパムの投稿には必ず「@ユーザー名」がメンションされているという共通点が存在するといい、この誘導先がスパム投稿を指示する元締めである可能性が高い。この特性を活用し、上記の駆除作戦では代表的な誘導先アカウントをとりまとめ、X利用者による一斉通報を呼びかけたことで実現したという。
有志らによると、今回の駆除作戦の進行に伴い、相手方の詐欺師から「メンバーを投資スパムが迷惑リプライ上で詐欺師呼ばわりされる」「中国語で殺害予告のようなメッセージを送られる」といった行為に遭ったと公表。しかし、4月22日にセキュリティ有識者による対策を経て、誘導先のフィッシング詐欺サイトが停止するという新たな成果も上がったという。
ただし、5月2日以降には再び投稿が確認され、現在も根絶には至っていないことからいたちごっこが続いている。有志らは活動のなかで、詐欺アカウントとの接触にも成功したとも明かしたが、行為を止めさせるには至らなかったと説明。
https://note.com/imprezombiehq/n/n8e71ed6dfa56
被害拡大防止のため、引き続き詐欺アカウントの情報をウェブサイトで公開しており、通報への協力を呼びかけている。