米・Meta、短文SNS「Threads」で広告配信を開始へ 日本と米国での試験運用を正式発表
米・Metaは現地時間の24日、同社が運営するソーシャルメディア「Threads」において、試験的な広告掲載を行うことを正式に発表した。同社によると、現段階では米国と日本の一部企業を対象とした「テスト運用」として、ユーザーの反応を注視した上で段階的に拡大する方針を示している。
昨年11月時点の報道では、Metaが2025年初頭にThreadsへの広告導入を目指していると伝えられていたため、今回の発表は予定通りに進展した形となる。Xからのユーザー流出に応え新サービス「Bluesky」が隆盛するなど、マイクロブログ型のソーシャルメディアが乱立するなかで、Threadsを継続的に運営するために必要な収益の確保を進めていることがうかがえる。
Metaの事業責任者・Adam Mosseriは同日、Threads上での広告を「関連性が高く興味深いと思われるようにする」と強調。さらに「今回のテスト結果を分析し、広告をオーガニックコンテンツ(通常の投稿)と同等の価値あるものに育てることを目指す」と述べた。
広告の具体的な導入方法については明言されていないが、すでに広告配信が行われているFacebookやInstagramと同様に、ユーザー属性にターゲティングする方式が採用されるものとみられる。また、テスト配信の初期段階で日本が対象地域に選ばれたのはThreadsの利用者が多いことなどが想定される。
ただ、日本におけるMetaの広告配信をめぐっては、虚偽の内容が含まれたコンテンツを配信する事例が昨年、世間を騒がせた。有名人になりすまし詐欺被害が発生したとして、被害者らがメタに損害賠償を求める訴えを起こすなどして、司法の問題にも発展している。Meta社は対策方針を発表しているものの、現在も同様の広告は少なからず存在するため、こうした問題の解決はプラットフォームの信頼性担保のためには重要なポイントになりそうだ。