課金制→買い切りに生まれ変わった「どうぶつの森」スマホゲーム、世界ランキング上位に「快適」と好意的な声も


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昨年11月29日をもってサービスを終了した任天堂の人気シリーズ「どうぶつの森」のモバイルゲーム『どうぶつの森 ポケットキャンプ』。サービス終了に伴い、買い切り型の新作『どうぶつの森 ポケットキャンプ コンプリート』が12月3日にリリースされていたが、日本やアメリカのランキングで好調なスタートを切っていることがわかった。

2017年10月にリリースされた『どうぶつの森 ポケットキャンプ』は、プレイヤーがキャンプ場の管理人となり、さまざまなアイテムを活用して魅力的なキャンプ場を作るF2P(Free-to-play/基本プレイ無料)のアバター生活ゲームとして人気を博した。

3月にSensor Towerが取りまとめたデータによると、同作は2024年の日本におけるアバター生活ゲームの平均MAU(月間アクティブユーザー)では首位を記録、次点の『リヴリーアイランド ペットと暮らす小さな箱庭サイズの島』(Cocone)を大きく上回るユーザー数を維持していた。

そんな同作のサービス終了に合わせてリリースされた『どうぶつの森 ポケットキャンプ コンプリート』は、F2P版の要素を網羅しつつ、新機能を加えた「買い切り」型の有料アプリ。特に、セーブデータの引き継ぎ機能を備えており、既存プレイヤーにとって移行しやすい仕様となっており、当時は「完全なサービス終了でない」として好意的に捉えられていた。

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北米市場が全体ダウンロードの40%を占めF2P版から増加

市場別のダウンロード数シェアでは、Sensor Towerのデータによると、アメリカが40%以上を占めており、最も大きな市場となっている。2位はイギリス(15%)、3位は日本(11%)と続く。F2P版でもアメリカが主要市場であったことから、この傾向がコンプリート版にも引き継がれていることがうかがえる。

ランキングの推移を見ても、コンプリート版は12月3日のリリース直後から、日本の有料アプリランキングで1位を獲得し、年末までその地位を維持。アメリカやイギリス、ドイツなどの市場でも好調で、リリースから1ヵ月間にわたり各国でトップ10圏内を維持している。

また、ユーザー層のデータによると、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』のプレイヤーは女性が80%を占め、35歳以上のユーザーが70%、さらに55歳以上のユーザーが13%となった。この層はアクション要素の強いゲームよりも、自分のペースで進めることができるタイトルを好む傾向があり、特に「装飾/リノベーション」要素への関心が高いことが推察されている。

このニーズに対応する形で、コンプリート版ではテント、ブランコ、流れるプール、メリーゴーラウンドなどの10,000種類以上のアイテムが用意されているほか、「ハロウィン、クリスマス、イースター、夏祭り」などのイベントも収録されている。

著者 編集部 経済・社会担当
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