億万長者目指す起業アニメ『トリリオンゲーム』が”高校生プレゼンバトル”に協賛「実現可能性が高い」と評価したビジネスプランは


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3月15日と16日の2日間、東京・大手町にてマイナビが主催する「第11回マイナビキャリア甲子園」決勝大会が開催。予選に参加した全国3,136チーム、11,595名の高校生から選ばれたファイナリストが各日5チーム出場。協賛企業が提示する課題に対して高校生たちがビジネスプランを提案した。

第11回目となるこの大会は、企業が提示する課題に対して高校生たちがビジネスプランを提案するコンテスト。なかでも2日間には「Innovation部門」が行われ、ロッテ、tdi、ファミリーマート、セコム、たかの友梨ビューティクリニックの5社が設定したテーマに沿って、5チームが10分間のプレゼンテーションを繰り広げた。

今回は現在放送中のTVアニメ『トリリオンゲーム』とのコラボが行われた。原作は210万部を突破する『トリリオンゲーム』では天性の人たらしで野心家の天王寺陽と、気弱ながらもIT技術に優れた平学の二人がタッグを組み、「1兆ドル(トリリオンダラー)」を稼ぐという壮大な目標を掲げてゼロから起業することから始まる。

高校生プレゼンに「実現可能性が高い」審査員も評価

そんな本作とのコラボが行われたキャリア甲子園では通常の優勝と準優勝に加え「トリリオンゲーム賞」という特別賞が設けられた。アニメの主人公・ハルとガクが応援大使に就任し、起業を視野に入れたアイデアや将来的なビジネスの「実現可能性」の高さを評価するものとなっていた。

結果、今回の「Innovation部門」トリリオンゲーム賞は早稲田大学高等学院の二人組チーム「HIGH TIDE」が獲得した。同チームは協賛社・セコムによる「遊び心あるポジティブインパクト」というテーマに挑戦。

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セコム代表|HIGH TIDE(早稲田大学高等学院)

プレゼンでは自立式360度監視カメラを貸し出すサービス「GUARDIAN」を提案した。家以外の外部環境下で「見守りたい空間と人」を監視できるという触れ込みで提案を行い、プレゼン中には外出先や被災地での荷物の見張り、子供の見守りなどの事例を会話形式で紹介。

AI による利用シーンのリスク分析や、異常発生時の緊急対処員の派遣機能といったセコムならではの付加価値を説明しつつ、監視するだけでなく、カメラが家族を撮影し、「ホームビデオのお父さん現象」を解決できるといった遊び心を含ませた。

このプレゼンに対し、表彰を行った株式会社マイナビ執行役員コンテンツメディア事業本部副事業本部長は「比較的未来に見えて、実はすごく実現可能性が高い」という点を選考のポイントに挙げ、技術や設計なども考えられていると講評。「もう少し使えるユーザー、ユーザー、使うユーザーをイメージできるようになると、すごくなるんじゃないか」とアドバイスしつつも、『トリリオンゲーム』との接点について、チームとアニメの主人公、それぞれの2人の関係性から「1番実現できるんじゃないかな」と評価した。

なお優勝と準優勝は別途審査され、一次評価、二次評価、視聴者投票の合計点による330点満点で競われた。結果、優勝は聖学院高等学校 代表・高橋さんら3人チームによる「ロッテで繋がろって」が獲得した。優勝チームには賞品として100万円の無期限海外旅行券が贈られる。

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ロッテ代表|ロッテで繋がろって(聖学院高等学校)

このチームはロッテのチョコレート製品をテーマにした街づくり発展アプリ「Chocolatia」を提案。ロッテ製品のパッケージにゲーム内で使用できるポイントが読み取れるQRコードを付けることにより、資源の収集と管理や社会問題をゲームを通して学べるもので、審査員からはアイデア自体の魅力や、課金を「寄付」とすることで抵抗感をなくす取り組みなどが評価されていた。

市井

著者 市井
オタク総研媒体統括 兼 合同会社サブカル通信社執行役社長。専門領域はアニメ、テクノロジー(ガジェット)、プログラミング、コンテンツビジネス。PRプランニングやIP調達なども担当しています。新作アニメ、海外スマホ、東南アジア好き。