カバー社、プライム市場への鞍替えは「継続審査中」VTuber銘柄が2社並ぶ可能性も
![アイキャッチ画像](https://0115765.com/wp-content/uploads/2025/02/0213-4e08fbvd-1024x768.jpg)
VTuber事業「ホロライブ」プロダクションなどを展開するカバーは12日、昨年発表した東京証券取引所プライム市場への市場区分変更申請について、進捗を公表し、現在も審査が継続中であることを発表した。
同社は現在、グロース市場に上場しているが、2024年9月にプライム市場への区分変更申請を実施していた。現時点では承認の可否や時期は未定となっている。
グロース→プライムは2社目になる可能性、現時点では「未定」
「現時点では承認日は未定であるほか、当社の変更申請が株式会社東京証券取引所の承認を受けられるかどうかにつきましても、何らかの理由で変更要件が満たされない際に、最終的に市場区分変更が認められない場合がありますことにご留意ください」(適時開示)
VTuberプロダクションをめぐってはホロライブと並ぶ国内大手「にじさんじ」を運営するANYCOLORが2022年6月にグロースに上場、そのわずか6ヶ月後にプライムへ市場区分を変更する準備を始めたことを発表し、翌年6月に変更が承認されていた。カバーはこの動きを約1年程度で後追いする形となっており、早い段階での続報公表に期待が寄せられていた。
カバーは12日、2025年3月期第3四半期決算を発表。連結売上高は前年同期比50.1%増の288億6300万円、営業利益は同58.8%増の55億4400万円と大幅な増収増益を達成していることが分かった。同時に営業利益、経常利益の通期見通しを1億円微増する上方修正も行った。
好調の主因として、『hololive OFFICIAL CARD GAME』のトレーディングカードゲーム事業が想定を上回る売上を記録したことで、マーチャンダイジング分野の売上高は前年同期比76.9%増の142億5800万円まで拡大。利益率の高い商材であったことから、粗利率は50%周辺を推移する非常に高い値を示している。
さらに、「さくらみこ」「星街すいせい」「宝鐘マリン」といった所属タレントによる大型ソロライブの開催も収益に貢献。ライブ/イベント分野の売上高は前年同期比46.1%増の38億2200万円に。ライセンス/タイアップ分野では「広告代理店との連携強化を通じた大手法人による当社VTuber起用案件の拡大」などが奏功したことで、こちらも同32.8%増と力強い成長を見せた。
東証プライム市場へのくら替えについては依然不透明であり、今後の進展が注目される。