サムスンが“三つ折りスマホ”を発表会で匂わせ…形状は先行するファーウェイと異なる可能性


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サムスンが1月下旬に行った新製品発表イベント「Galaxy Unpacked」にて、三つ折スマートフォンとみられる新デバイスの展開をほのめかししていたが、直近より韓国内外ではこのデバイスが「G Fold」と命名される可能性があるとして話題になっている。

三つ折りスマートフォンとは、2度画面を折ることができる折りたたみデバイスの1種。現在、三つ折りを商用化しているのは中国のHuaweiが昨年に発表した「Mate XT」のみ。折りたたんだ状態だと通常のスマホサイズになるが、完全に開くとタブレットと遜色ないサイズに拡大し、多様な使い方ができるとして、40万円を超える価格にも関わらず注目されていた。

しかしMate XTは制裁などを背景に、中国国内でのみ販売されているものであり、もしサムスンが発表すれば世界展開を行う初のデバイスになる可能性がある。そして、昨年秋頃より複数の韓国メディアが三つ折り用ディスプレイに「必要な部品の開発はすでに完了し、生産への準備にも向かっている」との推測を伝えるなど、展開の機運が高まっていた。

そうした中で、この度多数の海外媒体が伝えている国内情報によると、開発中とされるこのデバイスは2026年までに「G Fold」という名称で発売される見込みと紹介している。サムスンの折りたたみスマホは「Z」というネーミングが通例であるが、この「G」という表記は折りたたみ時のデバイスの形状に由来しているとされる。

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Huaweiの三つ折りスマホ、手に持ってみた際の写真。

現在唯一の三つ折りスマホであるMate XTの場合、ディスプレイは「Z」状に折れ曲がる構造で、まさに屏風のような構成となっている。しかし、今回の予想では、サムスンのディスプレイ子会社が2022年に披露していた、画面を覆いこむように閉じる「Flex G」コンセプトをベースにしているという。

この設計によりディスプレイ部分が常に内側に保護される形になるため、Mate XTで指摘されていた耐久性をより強いものにするようだ。また、画面サイズについても予想が盛り上がっており、最大で10インチに迫る大きさになるようだ。価格については、現状の二つ折りスマートフォンよりも高価になるのは想像に易い。ちなみに、Mate XTの中国での販売価格は約42万円。

サムスンはいち早く折りたたみスマホを本格的に展開したメーカーだけに、三つ折り分野でもパイオニアになる可能性は極めて高い。一方、競合他社でも同様の動きが確認でき、新興国向けに展開するブランド・TECNOはコンセプト機の動画をすでに昨年秋に公開。次世代デバイスに向けて競争も激化しているようだ。

著者 編集部 IT/デジタル担当
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