中国本土のスマホ市場、ファーウェイの復権が顕著 アップルは競争激化に煽られ存在感低下


アイキャッチ画像

市場調査会社Canalysが取りまとめた2024年1年間のスマートフォン市場の報告によると、中国本土における端末の出荷台数は2024年に2億8500万台に達し、2年間の減少から脱却、前年比4%の成長に転じたことがわかった。

メーカー別の成長率では中国国内企業がリードしており、低価格帯からハイエンドまで幅広く網羅する「vivo」が年間シェア17%を記録した。また、華為(ファーウェイ)は前年比37%と他社を大きく離す成長を遂げており、2023年から続いている、同市場での復権が示唆される結果になった。

Canalys Newsroom – Mainland China’s smartphone market records 4% full-year growth in 2024, led by vivo 

以降、アップル、OPPO、HONORがそれぞれ3位から5位を占める。各社のシェア率は15%と足並みをそろえ、市場の激しい競争を示した。

0124-5eqpgxn0

直近の大きな変化としては、アップルの市場競争の低下を挙げている。直近2024年第4四半期(10月~12月)はiPhoneの新モデル発表に加え、年末プロモーションを積極展開したことで市場トップの1310万台出荷を記録しているが、国内ブランドとの競争激化で出荷台数は前年同期比で25%減少した。

国内ブランドの力強い成長について、Canalys側はミドルエンド~ローエンド帯の手頃な価格の製品が支持されたことや、ハイエンド帯でも生成AI技術や独自OS「Harmony OS NEXT」「HyperOS」の導入、折りたたみ機構を備えたデバイスの投入などで、付加価値の向上が需要の回復につながったとコメント。

一方、アップルを巡っては「国内のフラッグシップデバイスからの競争圧力の高まりに直面した」と推測した。2025年に向けて、年間の出荷台数が2億9000万台を超えると予測。「中国は世界市場において独特に有利な環境を享受しており、安定的な需要回復」の可能性を示した。

著者 編集部 IT/デジタル担当
ほんの少し視点を変えてみるとテクノロジーはもっと面白くなる。そんな考えのもと、最新のIT、ガジェットに関するホットな話題や、エンタメを楽しむならコレ!といった耳寄り情報も提供しています。