サウジの出版社、日本漫画をフードデリバリーアプリで売る ユニーク施策を現地で開始
サウジアラビア企業の出版社マンガアラビアは20日、同国最大手のフードデリバリーアプリを運営する現地法人と提携し、アラビア語版の日本漫画のデリバリー販売を開始すると発表した。
マンガアラビア社は既に小学館や集英社など日本の大手出版社と提携関係にあり、若年層や児童層向けの漫画雑誌『マンガアラビア』を展開している。現在、同社のデジタルアプリは195カ国以上で約1,000万ダウンロード、雑誌の月間発行部数は25万部を突破しているという。
一方、サウジアラビア国内のフードデリバリー市場は一昨年に年間2億件以上の注文を記録するなど急成長を続けており、「従来の宅配サービスの概念を超える新たな挑戦」と銘打っている。
成長著しい両分野の融合について、Jahezのガッサーブ・アルマンディールCEOは「配送網を活用し、新たな市場開拓に貢献できる」と期待を示した。
一方、マンガアラビアのイサム・ブカーリ社長も「物流業界との連携により、アラブ諸国の漫画ファンへ新しい形で作品を届けられる」と述べ、今後は単行本や関連商品の販売も強化する方針を明らかに。同社は以前より、中東における正規版漫画の普及と海賊版対策も進めており、本施策も対策の促進につながることが期待される。